
メキシコ海軍の帆船が米ニューヨークの名所ブルックリン橋と衝突し、20名以上が負傷した。
17日(現地時間)ABCなど現地メディアの報道によると、ニューヨーク警察とメキシコ海軍は、この日メキシコ海軍の帆船クアウテモック号がブルックリン橋に衝突し、20名以上が負傷したと発表したという。事故当時、船には200名以上が乗船していたとされる。
メキシコ海軍は公式SNSアカウントを通じて、「ニューヨークでクアウテモック号が航行中にブルックリン橋で事故が発生し、訓練船が損傷したため、当面訓練航海を継続できない」と述べ、「人員と装備の状況は支援を提供する海軍および地方当局が確認中」だと明らかにした。
ニューヨーク市消防局(FDNY)の関係者は ニューヨーク・タイムズのインタビューで、「当該帆船には計277名が乗船しており、現時点ですべての乗船者の所在が確認されたとみられる」と語った。
ニューヨーク・ポストは情報筋の話として、この日午後9時頃、帆船の主要マストの一つが橋に衝突したと報じた。事故船はイースト川を北上中だったという。
ブルックリン橋は観光客に人気のニューヨークの名所であり、事故現場を目撃した人々が撮影したとみられる映像がSNSを通じて急速に拡散している。ある映像には巨大な船がブルックリン橋に衝突する様子が捉えられており、その後船の上部が破損する衝撃的な光景が映し出されている。
別の投稿では、衝突後に船のマストに数人がしがみついている姿が映っており、見る者の胸を痛めている。
マンハッタンのマーク・レビン区長は自身のSNSで、「ニューヨーク市警(NYPD)のダイバーが負傷者を近隣の病院に搬送し、治療を受けさせた」と述べた。また、ブルックリン橋の損傷状況を確認した結果、「閉鎖が必要なほどではない」と報告した。
なお、この帆船は1981年にスペイン・ビルバオのセラヤ造船所で「士官候補生訓練」を目的に建造された。船名の「クアウテモック」は「降下する鷲」を意味する。
13日には、米国の建国250周年を記念する大型船舶イベントのプロモーションの一環としてニューヨークに寄港したとされる。世界一周8か月航海の3番目の寄港地で、メキシコの士官候補生たちは次にアイスランドへ向かう予定だった。