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新型コロナ感染後、急性脳症により女児死亡…専門家「小児も軽視できない」

荒巻俊 アクセス  

新型コロナ感染後に脳疾患を発症した8歳女児…全身に発疹が起き死亡

専門家「小児の神経系異常に注意が必要」

引用:BMC感染症ジャーナル
引用:BMC感染症ジャーナル

中国や香港を中心に新型コロナウイルスが再び拡大し、死者が増加している中、中国・広州で新型コロナウイルスに感染した8歳の女児が急性脳症を発症し、死亡した事例が報告された。専門家らは、小児の新型コロナウイルス患者においても神経学的合併症に警戒が必要だと警告している。

死亡した女児は当初、高熱や発疹、嘔吐、頭痛などの一般的なウイルス症状を呈したが、特定の感染源は確認されなかった。症状発現の翌日、全身けいれんとともに口から泡を吹く強直間代発作(tonic-clonic seizure)が始まった。その後、症状は急速に悪化し、二度の転院を経て最終的に脳死と判定され、生命維持装置が取り外された。

中国広州女性・児童医療センターの医療チームは、この事例を「BMC感染症ジャーナル(BMC Infectious Diseases)」に報告し、新型コロナウイルス感染が稀ではあるが致命的な神経学的後遺症をもたらす可能性があることを強調した。この患児は「急性壊死性脳症(acute necrotising encephalopathy, ANE)」と診断された。ANEは、ウイルスに対する免疫系の過剰反応によって引き起こされる非常に稀な神経系疾患である。

急性壊死性脳症(ANE)の原因として新型コロナウイルスが指摘される

ANEは、ウイルス感染によって引き起こされる免疫系の過剰反応により、中枢神経系に全身性の炎症と壊死が生じる疾患である。高熱、嘔吐、けいれん、意識低下などの症状が急速に進行し、脳浮腫や多発性病変を伴う。これまで世界中で数百例しか報告されていない極めて稀な疾患であり、生存しても重度の後遺症を残すことが多い。

医療チームによると、患児は最初38度以上の発熱と嘔吐、体幹や四肢に隆起性の発疹、頭痛の症状を呈し、地域のクリニックを受診した。処方された薬は効果がなく、翌日には大発作を起こして、病院に搬送された。その後、広州市内の病院でも発作が発生し、疑われる細菌感染に対して抗生物質治療が開始された。

3回目の発作がジアゼパムで制御された後、患児は昏睡状態に陥り、自発呼吸が不可能となり人工呼吸器が必要となった。その後、広州女性・児童医療センターに転院し、精密検査を受けた結果、唾液から新型コロナウイルス陽性反応、便と血液からロタウイルスが検出された。医療チームは中枢神経系損傷の主な原因として新型コロナウイルスを指摘した。

新型コロナウイルスと中枢神経系損傷の関連性は

新型コロナウイルスは、一般的に呼吸器疾患として知られているが、一部の患者で嗅覚喪失、頭痛、けいれん、意識低下などの神経系症状を伴う事例が報告されてきた。今回の事例は、新型コロナウイルスが小児の脳にまで侵入し、生命を脅かす可能性があることを臨床的に示している。医療チームによれば、免疫反応が極度に過剰になった場合、正常な組織を攻撃し、脳機能を回復不可能なほど損傷させる可能性があるため、注意が必要だという。

医療チームは「患児は積極的な治療にもかかわらず回復せず、意識がなく自発呼吸が不可能な状態に進行した」と述べ、「最終的に2回の神経学的評価の後、脳死状態が確認された」と明らかにした。

報告書では「この事例は、小児が新型コロナウイルスに感染した際、必ずしも軽症で経過するわけではないことを示している」とし、「小児でも感染後に急速な神経学的悪化を示す可能性があるため、医療従事者は非典型的な臨床像に特に注意を払う必要がある」と強調した。

荒巻俊
aramakis@kangnamtimesjp.com

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