
航空自衛隊の「T-4」中等訓練機が14日、愛知県犬山市の湖に墜落する事故が発生した。NHKと共同通信によると、同日、消防当局に航空機墜落の通報があり、当該訓練機は航空自衛隊の愛知県小牧基地を離陸直後にレーダーから消失したという。
25日、軍と外交筋の情報によると、今回の悲惨な事故の背景の一つとして機体の老朽化が主要因として指摘されている。墜落したT-4訓練機は航空自衛隊が操縦訓練に使用する2人乗りの複座型機体だ。航空自衛隊の調査によると、事故機は1988年から2003年にかけて川崎重工業が生産した212機のうち、36年前の1989年に教育飛行隊が編成された当時に製造・納入されたものであることが判明した。
すでに老朽化したT-4の後継機として韓国製「T-50」などの調達も検討していたが、昨年4月の日米首脳会談でジェット練習機の共同開発へと方針を転換した。米国が次期の高等練習機として開発中の「T-7A」の派生型導入を視野に入れ、共同開発を提案した可能性が高いとされる。
しかし、最近のT-4墜落事故を受け、国防省は「具体的な後継機の取得計画は決定していない」との立場を示した。米空軍も当初、昨年12月にボーイング製「T-7A レッドホーク」の最新訓練機の「エンジニアリング・製造・開発(EMD)」を完了し、7機の調達契約を締結する予定だったが、今年12月に1年延期している。
依然として次期の高等練習機に米T-7Aの日本版を共同開発形式で導入する可能性が高いとみられるが、最近の状況から航空自衛隊がT-50を採用する可能性も完全には排除できないとの見方が再浮上している。2016年3月、ある日本人の航空軍事評論家はYahoo! JAPANで「韓国のT-50は超音速飛行が可能で、戦闘機に近い高性能を持つ高等練習機だ」とし、「航空自衛隊がT-50を採用する可能性がある」との見解を示していた。