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トランプ政権、NASA長官内定のアイザックマン氏を突如指名取り消し→「月より火星優先」方針と不一致、マスク退任直後のタイミングに憶測

荒巻俊 アクセス  

ホワイトハウス「火星に星条旗を立てる支援を」

公聴会での「月と並行開拓」発言が影響か

マスクCEOの政府離任直後に指名撤回も注目

引用:Newsweek
引用:Newsweek

米ホワイトハウスは、電子決済企業シフト4ペイメントのCEOであるジャレッド・アイザックマン氏のNASA(米航空宇宙局)長官指名を電撃的に撤回した。月よりも火星を重視するトランプ政権の新たな宇宙開発方針に、同氏の見解が一致しなかったと判断されたとみられる。また、アイザックマン氏の指名に影響を与えたとされるスペースXのイーロン・マスクCEOがトランプ政権下での政府活動を終えた直後に撤回が発表されたことにも関心が集まっている。

AP通信およびスペース・ドットコムなど複数の米メディアによれば、ホワイトハウスは5月31日(現地時間)、アイザックマン氏の指名を正式に撤回した。トランプ大統領も自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」でこの決定を明かし、「近日中に新たな候補者を発表する」と述べた。

アイザックマン氏は今年4月、上院の人事公聴会を通過し、6月中にも承認投票が行われる予定だった。上院では共和党が多数を占めているが、投票を目前にして突如指名が取り下げられた。

ホワイトハウスはこの日、Eメールでの声明を通じて、「NASA長官は人類を宇宙へと導き、火星に星条旗を掲げるというトランプ大統領の大胆なビジョンを遂行できる人物である必要がある」と強調。「次期NASAリーダーは、トランプ政権の『アメリカ・ファースト』の政策と完全に一致することが不可欠である」と述べた。

この発言は、アイザックマン氏の姿勢がトランプ大統領の宇宙政策と合致しないと見なされたことを意味する。

実際、アイザックマン氏は4月の公聴会において「月と火星の探査を並行して進めるべきだ」と発言していた。これに対し、トランプ大統領は1月の就任演説で「アメリカ人宇宙飛行士を火星に送り、星条旗を立てる」と明言しており、火星優先の方針を明確に打ち出していた。

今回の指名撤回には、マスクCEOとの関係性も影響したとの見方がある。米政界および学界では、マスク氏がアイザックマン氏の指名に何らかの形で関与した可能性があると見ている。

2020年代、アイザックマン氏はスペースXの宇宙ミッションに多額の費用を投じ、地球周回軌道への複数回の飛行を実現した。その過程で、マスク氏との間に深いビジネス的な信頼関係が築かれたとされる。

興味深いのは、マスク氏が政府効率部門(DOGE)の責任者としての130日間の活動を終えた直後に、ホワイトハウスがアイザックマン氏の指名撤回を発表した点である。

マスク氏は政権内の主要人物との間で政策方針をめぐって対立する場面が多く、4月にはトランプ政権の関税政策に対しても公然と否定的な立場を取った。アイザックマン氏の指名撤回は、政権とマスク氏の「適切な距離」を示す動きとも捉えられる。

その日のうちにマスク氏はSNS「X」で、「(アイザックマンのように)有能で温かい心を持つ人物は極めて稀だ」と投稿し、個人的な支持を表明した。

荒巻俊
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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