パイネットワーク（Pi Network）が発行する暗号資産パイコイン（PI）の価格について、一部では約60％の反発余地があるとの見方が浮上している。
暗号資産メディア「コインゲイプ」などによると、最近パイコインの反発期待が高まっている背景には、パイネットワークの第2段階メインネットマイグレーションに関する噂が広がっている。公式な日程は発表されていないものの、X（旧Twitter）では、その日程が迫っているとの憶測が広がっている。
現在パイコインは、5月に記録した1.66ドル（約237円）の高値から大幅に下落している。4日午後4時37分（日本時間）時点では0.65ドル（約93円）台で取引されている。
ただし、取引量の面では注目すべき変化があった。ここ数週間で現物および先物市場における取引量が大幅に減少しており、これはワイコフ理論（Wyckoff Theory）で言う「蓄積期（accumulation phase）」の特徴に類似している。
他の技術指標では、RSI（相対力指数）は30の過売り圏から反発し、MACDも価格下落とは逆に上昇する「強気ダイバージェンス」を示している。
これらの技術的シグナルは価格反発を示唆しており、心理的抵抗線である1ドル（約143円）まで約60%の上昇余地があると解釈されている。
パイコアチームも、最近の公式発表で、現在第1段階のマイグレーション対象者に対する移行作業を進めていると明らかにした。続く第2段階では、紹介ボーナスやKYC認証を完了したメンバーに対するマイニング報酬などが含まれる予定で、定期的なマイグレーションを通じて追加報酬が提供される予定であると付け加えた。
しかし、こうした価格上昇期待とは裏腹に、供給面では懸念材料がある。今後1年間で15億以上のパイコインがロック解除される予定だ。これは需要が停滞している状況下で供給過剰を引き起こす可能性がある。そのため、短期的な価格反発は可能でも、中長期的には下落圧力が続く可能性も否定できない。
専門家らは、パイコインが主要取引所への上場といった大型イベントを控えていない中、第2段階マイグレーションが短期的な上昇の触媒となり得るかに注目している。