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2025年06月11日水曜日
ホームニュース「これまでで最も鮮明」中国第6世代機J-36の地上写真がSNS流出…ステルス性能示す内蔵ミサイル格納庫、米F-47との技術競争激化

「これまでで最も鮮明」中国第6世代機J-36の地上写真がSNS流出…ステルス性能示す内蔵ミサイル格納庫、米F-47との技術競争激化

引用:Reddit
引用:Reddit

中国が開発中の第6世代戦闘機「J-36」と見られる写真が最近相次いで公開され、その性能と役割について様々な評価が出ている。米国も現存する最強の戦闘機とされる第5世代機「F-22・ラプター」の後継となる第6世代機「F-47」の開発に注力しており、次世代戦闘機を巡る米中の覇権争いが激化している。

第5世代戦闘機が敵のレーダーに探知されないステルス性能を特徴とするのに対し、第6世代機はこれに有人・無人機の連携作戦や人工知能(AI)技術などを加え、さらに高度な性能を持つ戦闘機を指す。

9日付のサウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、最近地上に着陸中のJ-36と思われる機体の写真がSNSで公開されたという。SCMPは「これまでで最も鮮明な画像」とし、「巡航能力や戦闘用ドローンとの連携可能性など、従来より多くの情報が推測できるようになった」と伝えた。流出した写真はJ-36を開発中の中国四川省にある成都飛機工業(CAC)工場付近で撮影されたとみられる。昨年12月にもJ-36の試験飛行の様子が同じ場所で撮影・公開されている。

公開された写真のJ-36は、ミサイルを機体内部に格納する爆弾倉を3つ備えていることが確認された。これはステルス性能を示唆している。ステルス戦闘機はレーダー波の反射を最小限に抑えるため機体表面の角度を緻密に設計するが、従来型戦闘機のようにミサイルを翼や胴体に外付けすると、精密な計算で得られた最適な表面形状が損なわれるためだ。

両側に並列配置されたと思われる2人乗りの複座型操縦席も特徴的だ。1人が機体を操縦し、もう1人がそれを補助するかドローンを制御する役割を担うとみられる。航空専門家のビル・スウィートマン氏はSCMPに対し、「1950年代以降、空対空戦闘機でこのような座席配置を採用した例はない」とし、「空対地任務も想定した設計のようだ」と述べた。

オーストラリア戦略政策研究所の上級アナリスト、マルコム・デイビス氏は「戦闘行動半径は最大3,000km程度で、第5世代機の2〜3倍になると推測される」と指摘した。ただし、中国当局は第6世代戦闘機の詳細を一切明らかにしていない。そのため、AIシステムや無人運用能力といった核心的要素が欠如している可能性を指摘する声もある。

米国でも空中優勢の維持を目的とした第6世代戦闘機F-47の開発が大急ぎで進んでいる。米政府は今年3月にボーイング社を主契約者に選定した。先月には米空軍参謀総長のデイビッド・オルヴィン空軍大将が「米空軍は今後も速度、機動性、攻撃能力の面で最高水準を維持する」と述べ、F-47の一部仕様を示すグラフィック画像をSNSで公開した。

これによると、F-47はF-22を上回るステルス性能を持つと予想されている。レーダー回避能力が向上し、赤外線探知や視認性も最小限に抑えられるとの分析だ。F-47の戦闘行動半径は1,000海里(約1,852km)以上で、F-22の2倍に達することが示された。

無人戦闘機(CCA)の「YFQ-42A」と「YFQ-44A」の画像も同時に公開された。これらはF-47と共に任務に投入され、有人戦闘機を支援したり、危険地域に先行投入されて操縦士の安全を確保したりする役割を担うと予想される。従来の有人戦闘機編隊が、より低コストで多様な任務を遂行できる無人機に置き換わることを意味する。F-47と無人戦闘機の実戦配備時期は2025〜29年とされているが、専門家らは2030年代半ばになるとの見方を示している。

次世代戦闘機の導入には天文学的な費用がかかる。ドローンが主要兵器として台頭する現代戦において、戦闘機は「費用対効果」が低下するとの懐疑的な見方もある。しかし、米中両国が戦闘機開発を断念することは難しいとの分析が多い。ドローンとは異なり、超音速飛行と空中戦が可能な戦闘機は制空権確保の要となる。自国領土外への軍事力投射においても、長距離飛行が可能な戦闘機が重要な役割を果たす。

また、次世代戦闘機は航空、電子、AI、素材、通信など先端技術の結集体であるため、その開発を通じて技術覇権を維持できる利点がある。オルヴィン空軍大将は今年3月のボーイング社との契約時の声明で「F-47を通じて世界各地での我々の地位を強化し、敵の均衡を崩す」と述べた。

現代戦闘機の発展段階を時系列で分類すると、ジェットエンジンが第1世代、超音速飛行が第2世代、レーダーと空対空ミサイルにより視界外戦闘が可能になった戦闘機が第3世代となる。コンピュータ制御による飛行システムが第4世代、ステルス性能が第5世代の特徴とされる。第6世代は人工知能(AI)と無人戦闘機の統合機能、レーザー兵器などを備えるとの見方が多い。

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