最後のOSは「macOSタホ」…セキュリティアップデートは3年間提供
アップルは、インテルプロセッサーを搭載したMacコンピュータへのサポートを、今年秋に公開予定の新OS「macOSタホ」をもって終了すると発表した。これは、9日(米国時間)に開催された世界開発者会議(WWDC25)のプログラム「Platforms State of the Union」の基調講演において明らかにされたものである。
アップルは2020年のWWDC基調講演で「今後数年間、インテルMacをサポートし、macOSも継続的に提供していく」と述べていた。しかし、しかし翌年のmacOS Montereyでは、一部機能がIntel Macでは動作しない事例も報告された。

現在、インテルMacは2021年10月にM1 ProおよびM1 Maxを搭載した14インチ・16インチのMacBook Proが発表されたのを機にすべて販売終了となっている。
アップルは『macOS TahoeがIntel Mac対応の最後のバージョンとなり、新UI、Spotlight強化、iPhone/iPad連携機能などが搭載される』と説明した。
macOSタホに対応するインテルMacには、2019年のMacBook Pro(16インチ)、2020年のMacBook Pro(13インチ)、iMac(2020年)、Mac Pro(2019年)などが含まれる。アップルはmacOSタホのリリース後も、3年間にわたりセキュリティアップデートを提供する予定である。

なお、アップルは2004年にPowerPCチップからインテルプロセッサーへの移行を行った際、PowerPC用ソフトウェアをインテルチップ上で動作させるために「Rosetta」を導入したが、2011年に登場したmacOS X Lion(10.7)ではこれを削除している。インテル製品が十分に普及したと判断したためである。
また、現在のmacOSには、インテルプロセッサー向けに設計されたアプリをAppleシリコン向けに自動変換する「Rosetta 2」が搭載されている。アップルはこのRosetta 2についても、2年後にリリースされる予定の「macOS 27」を最後に、2028年からは削除する方針を示している。