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トランプ大統領「自動車関税さらに引き上げるかも」発言でGM・フォード株価急落、レアアース問題に追い打ちの米自動車業界

望月博樹 アクセス  

引用:Depositphotos

米国のドナルド・トランプ大統領が国内での自動車生産を促すため、近く自動車関税を引き上げる可能性があると警告した。

トランプ大統領は12日(現地時間)、2035年からガソリン車の販売を禁止するカリフォルニア州の規制を廃止する法案の署名式で、「近いうちに自動車関税を引き上げる可能性がある」と述べ、「関税が高くなるほど(外国自動車メーカーが)米国内に工場を建設する可能性が高まる」と語った。

トランプ大統領は現在25%の自動車関税を引き上げることで、国内自動車産業をより効果的に保護できるとし、GM(ゼネラル・モーターズ)が関税回避のため、今後2年間で米国内の工場に40億ドル(約5,738億7,787万円)を投資する計画を例に挙げた。

この日のトランプ大統領の発言を受けて、ニューヨーク証券取引所ではデトロイトの3大自動車メーカーであるGM、フォード、ステランティス(ジープの製造会社)の株価が軒並み下落した。午後3時の現在、GM株は1.13%、フォードは1.3%、ステランティスは1.8%下落している。

トランプ大統領の今回の警告は、鉄鋼およびアルミニウム関税を50%に倍増させてから約1週間後に出されたものだ。4月2日の「解放の日」に発表された相互関税は交渉を通じて徐々に引き下げられる見込みだが、品目別の関税はさらに引き上げる可能性があることを示唆し続けている。

一方、トランプ大統領はこの日、ホワイトハウスのイーストルームでカリフォルニア州の大気浄化政策を無効化する措置に署名した。これには電気自動車の販売を毎年拡大することを要求する規制も含まれている。このプログラムは、今後10年間で無公害車(ZEV)の義務的販売を実施し、2035年からガソリン車の販売を全面的に禁止することを目標としていた。

トランプ大統領は「カリフォルニアの電気自動車の販売義務規制を正式に廃止することで、米国の自動車産業を破壊から救った」とし、「多くの人が不可能だと言ったが、我々は数年間この規制に縛られていた」と主張した。

先に下院は、バイデン前政権時代からカリフォルニア州に許可されていた強化された自動車の排出ガス基準を設ける権限を撤回する決議案に可決した。この権限は1970年に制定された「大気浄化法(Clean Air Act)」に基づくもので、カリフォルニア州は連邦基準よりも厳しい規制を設定できた。

トランプ大統領は議会の決定を歓迎し、「私一人で行政命令を出して解決しようとしたが、今回のように議会が可決した措置の方が長続きする」と述べた。

望月博樹
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