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2025年06月22日日曜日
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【トランプ政権内紛】イラン攻撃検討で「経験不足」閣僚を排除→軍出身ベテラン幹部に頼る異例事態

イラン核施設攻撃の判断、経験不足の閣僚は排除

トランプ氏、軍出身のベテラン幹部に依存か

引用:Depositphotos
引用:Depositphotos

ドナルド・トランプ米大統領が、イランの核施設攻撃を巡る重大局面において、就任当初から「経験不足」と批判されていた国防長官や国家情報長官ではなく、経験豊富な軍関係者に依存しているとワシントン・ポスト紙が報じた。

19日(現地時間)の同紙によると、国家情報長官タルシ・ガバード氏と国防長官ピート・ヘゲス氏は、ホワイトハウスの中枢的な意思決定の場から遠ざけられている。一方、トランプ氏は、ジェイディ・バンス副大統領、ダン・ケイン統合参謀本部議長、中東地域の実務責任者であるマイケル・クリラ中央軍司令官、マルコ・ルビオ国務長官、ジョン・ラトクリフCIA長官ら、経験豊かなメンバーを中心にイランへの軍事行動の是非を検討している。

同紙は「彼らが、イランの地下核施設に対する米国の高性能兵器の使用を含む複数のシナリオをトランプ大統領に提示している」と伝えた。

トランプ氏は最近、ガバード長官に対する不満をあからさまに表明した。ガバード氏は今月初旬、日本・広島を訪問後、反核メッセージを込めた動画を自身のSNSで公開。この動画では、第二次世界大戦末期に米国が広島に原爆を投下した歴史に触れ、核戦争の悲惨な結末に警鐘を鳴らしていた。武力行使ではなく外交的解決を訴える内容で、当時イランへの軍事行動を本格的に検討していたトランプ氏の姿勢とは明らかに食い違っていた。

トランプ氏は「その動画は見た。気に入らなかった」と不快感をあらわにしたとされ、ワシントン・ポストは「この件以降、ガバード氏が大統領の安全保障チームの中で徐々に孤立している様子がうかがえる」と報じた。

ガバード氏は今年3月の議会公聴会で「イランは2003年以降、核兵器の開発を再開していない」とする米情報機関の見解を説明したが、トランプ氏はこれを「イランはすでに核兵器に近づいている」と否定していた。

また、ヘゲス国防長官も政権内の主要議論から排除されているという。ある政権関係者はワシントン・ポストに「ホワイトハウスとヘゲス氏の間には作戦レベルの意思疎通がまったくない」と証言。これに対し、ヘゲス氏側は「完全な事実無根」と強く反発している。国防総省の報道官も「長官は毎日数回、大統領と直接協議しており、今週も状況室に同席していた」と説明した。

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