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2025年06月22日日曜日
ホームニュース【プーチン条件付き対話】「ゼレンスキーと会う準備ある」も「正当な代表と署名」→事実上の政権交代要求か

【プーチン条件付き対話】「ゼレンスキーと会う準備ある」も「正当な代表と署名」→事実上の政権交代要求か

引用:Depositphotos
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ウクライナへの侵攻を3年以上続けるロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領と直接対話する用意があると語った。ただし最終的な停戦合意には「正当なウクライナの代表」と署名すると強調し、事実上の政権交代を求める姿勢も示した。

ウクライナのメディア「キーウ・インディペンデント」などによると、プーチン大統領は18日(現地時間)、ロシア・サンクトペテルブルクで開催された国際経済フォーラム「SPIEF」に出席し、ウクライナ問題に関する質問に応じた。プーチン氏は「できるだけ早く戦争を終わらせたい。平和的解決を望んでいる」と述べたうえで、「ゼレンスキー氏と会談する準備はある。ロシアにとって交渉の相手が誰であろうと重要ではない」と語った。

ロシア政府はこれまで、ゼレンスキー大統領との直接交渉を拒否してきた。ゼレンスキー氏の任期は本来2024年5月で終了しており、ウクライナ政府は戦時下の戒厳令を理由に選挙を延期している。これを根拠に、ロシア側は「ゼレンスキー氏はもはや正統な国家元首ではない」と主張している。

プーチン大統領を支持するアメリカのドナルド・トランプ大統領も、今年2月の演説で「ゼレンスキー氏は選挙を行わない独裁者だ」と批判。ロシア大統領府のペスコフ報道官も「ゼレンスキー氏と対話する用意はあるが、法的な正当性は考慮されなければならない」と述べていた。ゼレンスキー氏は先月から今月にかけてトルコで行われた和平交渉の場でプーチン氏との直接会談を求めたが、ロシア側は応じなかった。

プーチン氏は今回の記者会見で「私はゼレンスキー氏と会う準備があるが、それは交渉の最終段階に限る」と改めて強調。そのうえで「最終合意には正当な権限を持つ人物が署名する必要がある」とし、ウクライナの体制転換を前提とする見方をにじませた。またプーチン氏は、14日に行ったトランプ氏との電話会談の中で、22日に予定されているロシア・ウクライナ間の捕虜交換が完了した後、新たな和平交渉を提案する可能性に言及したという。

一方、クレムリンの発表によれば、プーチン大統領は同日、アラブ首長国連邦(UAE)の首脳と電話会談を行い、イスラエルとイランの軍事的緊張に対して調停役を務める用意があると伝えた。プーチン氏は最近、イスラエルおよびイランの両首脳とも個別に電話で接触している。

この件についてトランプ大統領も18日、記者団に対し「私はプーチン氏に『まずはロシアの問題から仲裁しよう』と伝えた」と明かし、「ロシア情勢を優先し、中東の件はその後で対処すればいいと助言した」と語った。

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