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【覇権争奪】中国がオーストラリア抜き、世界最大リチウム生産国に!中国の「市場支配拡大」にIEAが危機感示す

梶原圭介 アクセス  

引用:Flickr
引用:depositphotos

中国が2026年、バッテリーの重要鉱物であるリチウムの生産でオーストラリアを抜き、世界最大の産出国になるとの見通しが示された。国際エネルギー機関(IEA)は最近の報告書で、グローバルな重要鉱物のサプライチェーンの中国への偏重とそれに伴う供給リスクを警告した。

25日(現地時間)ロイターによると、コンサルティング会社「ファストマーケッツ」は同日、米ラスベガスで開催された「リチウムサプライ&バッテリー原材料会議」でこうした予測を発表し、中国の市場支配力が2035年までさらに拡大すると見込んだという。

オーストラリアは2017年にチリを抜いて世界最大のリチウム生産国になり、その後もトップの座を維持してきたが、最近のリチウム価格の下落により生産を縮小するか、拡張計画を保留している状況だ。

一方、中国は昨年、世界3位だったリチウム生産量を大幅に増加させ、2026年にはオーストラリアよりも8,000~1万トン多くのリチウムを採掘するとファストマーケッツは予測している。また、中国は2035年までに年間90万トンのリチウムを生産する見込みで、これはオーストラリア(68万トン)、チリ(43万5,000トン)、アルゼンチン(38万トン)をすべて上回る数字だ。

中国のリチウム生産増加は、主に南部地域に豊富な硬岩の鉱石である「レピドライト(lepidolite)」の採掘によるものだ。しかし、この方法は塩湖からリチウムを抽出するよりもコストが高く、タリウムやタンタルなどの有毒な副産物が発生し、水質汚染など環境への悪影響も懸念される。

それにもかかわらず、中国内のリチウム生産企業は中央政府の補助金や地方政府の雇用維持圧力、そして市場シェアを維持するための政策的インセンティブにより、収益性が低くても生産を縮小していない。ファストマーケッツの電池素材調査責任者を務めるポール・ラスティ氏は「これらすべての要因を考慮すると、収益性がないにもかかわらず中国が生産を止めない理由がより明確になる」と述べた。

中国はリチウム精製部門でも70%以上のシェアを持ち、数年間世界1位を維持してきた。リチウム精製は採掘した原鉱をバッテリーの正極材製造に使用可能な形に変換するプロセスだ。しかし、各国が自国の精製能力を強化しようとする努力に伴い、ファストマーケッツは中国のリチウム精製シェアが2035年には60%程度まで低下すると予測している。今回の予測は、中国がすでに世界の金属サプライチェーン全体で強大な影響力を行使していることを改めて示す指標だ。

現在、米国地質調査所(USGS)が指定した戦略鉱物の半数以上で、中国は最大の生産国または精製国となっている。ラスティ氏は「中国は鉱物資源開発において非常に明確な国家戦略を持っている」と指摘した。

IEAも21日(現地時間)に発表した報告書で、銅、リチウム、コバルト、黒鉛、レアアースなどエネルギー転換に不可欠な鉱物資源の生産が少数の国に集中していると指摘した。報告書によると、これらの資源の上位3か国が全体市場で占める平均シェアは2020年の82%から2024年には86%に上昇する見込みだという。

特に中国は報告書で分析された20種類の戦略鉱物のうち19種類で最大の精製国となっており、平均約75%の精製市場シェアを有していることが明らかになった。IEAは「最近の輸出規制の拡大と貿易摩擦は、このような集中構造のリスクをさらに浮き彫りにしている」と警告した。

IEAのファティ・ビロル事務局長は「レアメタルのサプライチェーンは極端な気候、技術的欠陥、貿易紛争など外部ショックに非常に脆弱だ」とし、「供給ショックは消費者価格の上昇と産業競争力の低下という広範な波及効果をもたらす可能性がある」と述べた。

梶原圭介
CP-2023-0188@fastviewkorea.com

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