
イランは22日(現地時間)、イスラエルに対するミサイル攻撃を実施した。これは、米国が夜間にイランの主要核施設3カ所を空爆した後の初の報復攻撃となる。
Newsisの報道によると、イスラエルもすぐにイランのミサイル発射基地を標的に反撃を開始した。
タイムズ・オブ・イスラエルなどによると、イスラエル国防軍(IDF)は同日、イランが弾道ミサイル20~30発を発射したと発表した。
救助当局は、テルアビブやハイファなどイスラエル全土で少なくとも10カ所の被害現場が報告されたと明らかにした。
イスラエル中部ではミサイル着弾前に警報が鳴ったが、ハイファでは空襲警報が鳴らず、その後ミサイル1発が着弾したと報告されている。
当初は、負傷者16人と発表されていたが、その後の発表で86人に大幅に増加した。
イスラエル保健省はこのうち2人が重傷、77人が軽傷だと発表し、4人が急性不安症状を訴え、3人は状態を確認中だと説明した。
CNNによると、テルアビブではアパート団地で建物上部が完全に破壊され、壁が裂けるなどの被害が出た。
イスラエルは即座に反撃に転じた。
IDFは、イラン西部の軍事目標に対して空爆を実施し、同日のイラン側の攻撃に使用されたミサイル発射台を破壊したと発表した。
弾道ミサイル発射台8基が標的となり、イラン軍兵士も殺害されたという。そのうち6基はイスラエルへの追加攻撃を準備中だったとされる。
その後の声明で、イランのデズフール空港でイランのF-5戦闘機2機を爆撃したことも明らかにした。
イスラエルは、前夜イラン中部地域で戦闘機20機を動員して空爆を実施。攻撃目標には爆発物製造部品の保管庫、武器の保管・生産施設、イランの防空システム、イスファハン空港の軍事施設が含まれていたと補足した。
米国は夜間、イランのフォルドゥ、ナタンズ、イスファハンの核施設を空爆した。ドナルド・トランプ米大統領は国民向け演説で「イランの主要な核濃縮施設は完全に、そして全面的に破壊された」と発表した。
イランは、「攻撃による被害は限定的だった」と発表した。
国際原子力機関(IAEA)も、3カ所の核施設で現時点では外部放射線レベルの上昇は確認されていないと評価した。
イスラエルは米国によるイラン空爆後に領空を閉鎖したが、海外滞在中の自国民の安全などを考慮し、午後2時(日本時間午後8時)に再開する方針だ。
イスラエル運輸省は「すべての国民を安全に帰国させるため、断固たる行動と予防措置を講じている」とし、「全機関の緊密な協力が必要な複雑な国家安全保障作戦であり、最後の国民が安全に帰国するまで継続する」と述べた。
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