
金のために両足を犠牲に…台湾で前代未聞の保険金詐欺事件が判明し、国中に衝撃が走っている。
事件の主犯は台湾在住の20代男チョウ被告。彼は過去8年間にわたり、健康、生命、傷害、介護、旅行など8種の保険に計5社で加入していた。
2023年初め、チョウ被告は高校時代の友人リョウ被告と共謀し、壮絶な詐欺を実行に移した。二人はドライアイスを大量に購入し、チョウ被告の足をバケツに浸けたまま抜け出せないよう椅子に縛り付け、10時間にわたって足を冷却。様子は写真と動画で記録された。
その2日後、チョウ被告は「バイク運転中に寒さで凍傷を負った」と虚偽の説明を添え、病院で両足の切断手術を受けた。診断結果は第4度凍傷、骨壊死、敗血症、横紋筋融解症。まさに「命がけ」の偽装だった。
彼はその後、5つの保険会社に総額約2億円の保険金を請求。このうち1社が約110万円を支払ったが、残る4社は不審に思い支払いを拒否。通報を受けた当局が捜査に乗り出し、詐欺の全貌が明るみに出た。
台湾高等裁判所は6月20日、チョウ被告に懲役2年・執行猶予2年、共犯のリョウ被告には懲役6年を言い渡した。
事件後、ネット上では「狂気の沙汰」「ここまでして金が欲しかったのか」といった声が相次ぎ、「保険制度の根幹を揺るがす行為」として厳しい批判が巻き起こっている。
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