
時価総額4位の暗号資産リップルが、銀行業への参入を宣言したことで、競合のサークルを除く暗号資産関連株が軒並み急騰した。
2日(現地時間)、ニューヨーク市場ではビットコインのマイニング企業のビットマインが27%、米最大の暗号資産取引所コインベースが6%、暗号資産投資プラットフォームのロビンフッドが6%とそれぞれ急騰した。
一方、ステーブルコイン「USDC」を発行するサークルは8%近く急落した。
この日の暗号資産市場で最大の注目を集めたのは、リップルの銀行業進出発表だった。
リップルラボの最高経営責任者(CEO)であるブラッド・ガーリングハウス氏はX(旧ツイッター)への投稿で、「リップルが通貨監督庁(OCC)に国内銀行としての認可を申請した」と明らかにした。
ガーリングハウス氏は「承認されれば、州および連邦の双方の監督下に置かれることになる。これはステーブルコイン市場において信頼性を示す新たな重要な基準となる」と説明した。
銀行業ライセンスが付与された場合、リップルが発行するステーブルコイン「RLUSD」の準備金は、米連邦準備制度によって直接保管・管理される見通しだ。
これは、制度圏に組み込まれ、連邦当局の規制および監督を受けることを強調し、投資家の信頼を高める戦略とみられる。
なお、サークルも銀行当局に信託銀行ライセンスを申請していた。
こうした動きを受け、市場ではステーブルコインを巡る競争がさらに激化するとの見方から、この日サークルは7.56%急落した。一方、リップルは約4%急騰し、2.25ドル(約323円)で取引されている。
一方、リップルの銀行業参入はサークルにとっては逆風となるが、暗号資産市場全体にとっては追い風となる。競争を通じて暗号資産産業がさらに発展する可能性があるためだ。
これによりサークルを除く他の暗号資産関連株は軒並み急騰した。
ビットマインは27.17%、ロビンフッドは6.12%、コインベースは5.70%とそれぞれ急騰した。
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