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2025年07月11日金曜日
ホームニュース3000人出動、偽情報・電子戦シナリオも…台湾「漢光演習」が“史上最大級”の危機感を物語る理由とは

3000人出動、偽情報・電子戦シナリオも…台湾「漢光演習」が“史上最大級”の危機感を物語る理由とは

引用:ニューシス
引用:ニューシス

台湾軍が中国による武力侵攻を想定した最大規模の年次実戦演習「漢光」を9日に開始した。今回で41回目を迎える演習は、18日まで続けられる予定だ。

同日、台湾陸軍第206旅団は約3,000人の兵力を動員し、官民一体の「回復力強化」訓練を実施。この形式の訓練は漢光演習において初の導入となった。

今回の演習では実戦さながらの対応力だけでなく、有事における民間との連携能力も検証される。初日には電子戦や偽情報の拡散対策、民間船舶を用いたグレーゾーン戦術など、複数のシナリオが想定された。

1984年に始まった漢光演習は、1995年を除いて毎年実施されており、継続する中国の軍事的圧力を背景に、台湾軍の自衛力強化を目的としている。

今年は例年とは異なり、指揮所演習が14日間、実動演習が10日間へとそれぞれ延長されている。また、昨年から導入された「シナリオなし演習」も継続。長期戦を見据えた対応力向上が主要課題に掲げられている。

加えて台湾国防部は内政部と連携し、大型スーパーなど民間施設でも避難訓練を並行して実施する方針だ。都市部での防衛力を高め、民間被害を最小限に抑える狙いがあるとみられる。

一方、漢光演習に先立ち、中国軍の台湾周辺での活動もますます活発になっている。

台湾国防部が9日に発表した資料によると、前日午前6時から当日午前6時までの24時間で、中国軍機31機が台湾周辺で確認され、そのうち24機が台湾海峡の中間線を越えて北部・中部・南西部の空域に進入したという。さらに同時間帯には、中国海軍の艦艇7隻が台湾周辺の海域で引き続き活動していたことも明らかになった。

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