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2025年07月11日金曜日
ホームニュース「屋上庭園にVIPレストラン、養蜂箱まで?」トランプ氏がFRB本部改装に激怒…パウエル議長へ再び“政治的圧力”強まる構図に

「屋上庭園にVIPレストラン、養蜂箱まで?」トランプ氏がFRB本部改装に激怒…パウエル議長へ再び“政治的圧力”強まる構図に

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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トランプ米大統領が再び米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長に対し、矢継ぎ早の攻撃を繰り出している。今回は金利政策ではなく、FRB本部の改装予算に火がついた。

問題視されたのは、当初予算を大きく超過したリノベーション事業。屋上庭園、VIP専用レストラン、さらには養蜂箱まで含まれていた計画に対し、トランプ大統領は「贅沢な工事だ」と非難。ホワイトハウスもパウエル議長に釈明を求め、外部資金の監視強化という争点を蒸し返した。

予算管理局のラス・ボート局長は、改装計画が7億ドル(約1,028億円)以上の予算オーバーだったと指摘。パウエル議長はすでに一部設備は除外されたと説明したが、ボート局長は「事業変更が正式に承認された記録がない」として再調査を要求している。

トランプ大統領は最近の閣議で「もし上院で偽証していたのなら即辞任すべき」とさらに発言をエスカレート。

一方、パウエル議長は「金融政策は政治ではなく、経済データに基づくべきだ」と述べ、独立性を強調した。

FRBはインフレ抑制と雇用最大化のために金利を調整する機関。昨年12月以降、政策金利は高水準で据え置かれているが、これはトランプ大統領が一貫して主張してきた利下げとは真っ向から対立する姿勢でもある。

専門家は「低金利は財政赤字の利払いを軽減する効果がある一方で、インフレ再燃や景気過熱を招く恐れもある」と警告。現状、インフレはやや沈静化しているものの、FRBは依然として物価上昇圧力を警戒している。

この対立は、中央銀行の独立性そのものを揺るがしかねない構図に発展している。米大統領はFRB議長を任命できるが、政策決定に直接関与することは制度上許されていないという「暗黙のルール」が改めて試されている。

パウエル議長の任期は2026年まで。トランプ大統領は後任人事への言及を避けているが、政治的圧力は今後も強まる可能性がある。

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