
ニューヨーク・タイムズ(NYT)は21日(現地時間)、米国のドナルド・トランプ大統領がバラク・オバマ前大統領がホワイトハウスで逮捕される偽の動画を自身のSNSアカウントに再投稿したと報じた。
問題の動画は人工知能(AI)で作成されたとみられ、最初にTikTokに投稿された後、トランプ大統領が自身のSNSプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」で共有した。動画は2016年の大統領選直後にホワイトハウス執務室でオバマ前大統領とトランプ大統領が会談する実際の映像を改ざんし、FBI捜査官が乱入してオバマ前大統領に手錠をかける場面を挿入している。
続いて、トランプ大統領が笑いながらその様子を見守り、オバマ前大統領がオレンジ色の囚人服姿で独房内を歩き回る場面へと続く。BGMにはヴィレッジ・ピープルの「Y.M.C.A.」が使用されている。
トランプ政権の関係者が、オバマ前大統領が2016年大統領選でトランプ大統領を妨害したと主張する中、トランプ大統領はジェフリー・エプスタイン事件から注目をそらすためにこの動画を投稿したとNYTは指摘した。「法の下では誰もが平等」という民主党関係者の実際の発言から始まるこの動画は、AIが政治的プロパガンダを拡散する手段として使用されていることへの懸念を浮き彫りにしている。
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