
Appleが満を持して投入する初の折りたたみ式スマートフォン、「フォルダブルiPhone」が来年9月に発売される可能性が浮上した。価格は2,000ドル(約30万円)を切る水準で、これまで想定されていた価格帯よりも抑えられる見込みだという。
米投資銀行JPモルガンは、Appleが「iPhone 18」シリーズの一部としてこのフォルダブルモデルを投入するとの分析を投資家向けに発表。出荷価格は1,999ドルとされ、やや高価ではあるが、Appleの価格戦略としては意外と手が届く範囲だとみられている。
注目すべきは、Appleが長年開発を引き延ばしてきた「ヒンジ技術」だ。これまで価格の高さと画面中央の「シワ問題」が最大のハードルとされていたが、Appleはリキッドメタル(液体金属)を用いた新型ヒンジを採用し、シワの発生を根本的に抑え込む狙い。画面の継ぎ目が「ほぼ見えない」レベルになるとも言われている。
端末のスペックについては、7.8インチのメインディスプレイ、5.5インチのカバーディスプレイ、チタン製フレーム、Touch IDの採用などが予想されている。書籍のように開閉する横折りタイプで、背面にはデュアルカメラを搭載する見通し。
市場へのインパクトも大きい。JPモルガンの推計では、フォルダブルiPhoneは単体で1,000万台以上を販売し、数年内に累計4,500万台に達するという。今年の世界全体のフォルダブルスマホ出荷台数(約2,000万台)と比べても、その規模は莫大だ。Appleの参入により、市場は大きく拡大される可能性が高い。
さらに、売上は約650億ドル(約9.7兆円)規模と見積もられており、中長期的にAppleの収益を7〜9%押し上げる可能性があると分析されている。
一方、筐体の厚さや重量も今後の人気を左右する重要な要素だ。現行の最軽量・最薄モデルとされるGalaxy Z Fold7は、折りたたみ時の厚さ8.9mm、展開時4.2mm、重さ215gを実現している。
Appleも別途「iPhone 17 Air」という超薄型モデルの投入を控えていることから、フォルダブルiPhoneも同様に軽量化されたスタイルで登場する可能性が高いと業界は予測している。
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