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2025年08月02日土曜日
ホームニュースパウエル、トランプの要求に一切動じず…FRBの金利据え置きでNY市場は下落 好決算のマイクロソフトは時間外で8%急騰

パウエル、トランプの要求に一切動じず…FRBの金利据え置きでNY市場は下落 好決算のマイクロソフトは時間外で8%急騰

引用:ホワイトハウス
引用:ホワイトハウス

ニューヨーク株式市場は下落して取引を終えた。米連邦準備制度理事会(FRB)は30日(現地時間)、ドナルド・トランプ米大統領からの利下げ圧力にもかかわらず、関税政策の影響を見極める必要があるとして、政策金利を現行の4.25〜4.5%で据え置いた。これが市場に影響を与えたとみられる。

この日の取引では、ダウ工業株30種平均が前日比171.71ポイント(0.38%)下落し、4万4,461.28で引けた。S&P500指数も前日比7.96ポイント(0.12%)下落して6,362.9で終了。一方で、ナスダック総合指数は31.38ポイント(0.15%)上昇し、2万1,129.67で取引を終えた。

金利据え置き発表後に記者会見を開いたパウエルFRB議長は、「現在の政策が米経済の足を引っ張っているとは考えていない」と述べ、9月の利下げに対する明言を避けた。「9月の会合に向けて、我々はあらゆる新たな情報を考慮して決定を下す」とも語った。

また、関税政策に関しては「同時進行で解決すべき不確実性が多く、現時点で終わりが近いとは思わない」と述べ、FRBの様子見姿勢が長期化する可能性を示唆した。トランプ大統領はこの日、「FRBが今日ではなく9月に利下げするという話を聞いた」と述べたが、市場はパウエル議長の発言をタカ派的(金融引き締め的)と受け止めた。

実際、金利据え置きが発表されるまでは上昇していたS&P500指数は、パウエル議長の発言を受けて下落に転じた。

個別銘柄では、マイクロソフト(MS)が第2四半期決算で売上・1株利益ともに市場予想を上回り、時間外取引で株価が8%近く急騰した。MSは第2四半期(会計年度第4四半期)に764億4,000万ドル(約11兆3,724億円)の売上と1株当たり3.65ドル(約543円)の利益を記録した。

この数値は、LSEGがまとめた市場予想(売上738億1,000万ドル、EPS3.37ドル)をともに上回った。売上は前年同期比18%、純利益は272億3,000万ドル(約4兆509億円)で23%増加した。

この日、通常取引で0.13%上昇したMS株は、時間外取引で約8.7%急騰しており、時価総額は3兆8,014億ドル(約565兆円)に達した。AI関連の代表格とされるエヌビディアに次ぐ規模で、4兆ドル突破も目前に迫っている。

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