
「バイデンが任命した人物が、共和党と私を攻撃するために統計を操作していた」──ドナルド・トランプ米大統領が、労働省統計局長の解任を巡る波紋の中で強硬な主張を展開している。
米『AP通信』によれば、トランプ大統領は3日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、解任された労働統計局長エリカ・マッケンターファー氏について「過去50年で前例のない重大なミスを犯した」と非難した。
トランプ大統領は「私の政権下で米国の雇用は史上最高を記録していたが、彼女はその数字を100万件も下方修正し、それを『ミス』として処理した」と主張し、「最近も同様の大規模な修正を行ったため、解任するに至った」と説明した。
その数日前、米労働省は7月の非農業部門の雇用増加が予想を下回る約7万3,000件だったと発表。これに対し、トランプ大統領は「労働省は意図的に雇用統計を操作しており、これは共和党および私を攻撃するためのものだ」と述べた上で、「マッケンターファー氏はバイデン前大統領が任命した人物であり、私は彼女を更迭する決断をした」と語気を強めた。
一方で、民主党は「統計局長が意図的に数字を操作するなどという可能性は極めて低い」と反論。「労働省の統計は民間調査会社のデータとも一致しており、トランプ大統領の行為は危険な前例を作る」と強く批判している。
トランプ大統領が再選を目指す中で、統計データを巡る政治的対立がさらに激化している。
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