
ジョビー・アビエーションとL3ハリス・テクノロジーズは2日(現地時間)、米軍向けに設計されたハイブリッド型の垂直離着陸機(VTOL)の共同開発を発表し、両社の株価が上昇した。
発表によると、ジョビーは製造と電動航空のノウハウを、L3ハリスはセンサーや通信などの任務特化型システムを提供し、次世代軍用VTOL機の共同開発に取り組む。L3ハリスの統合ミッションシステム部門トップであるジョン・ランボー氏は「この技術により、長距離の有人・無人混合チームによる多目的ミッションが実現可能になる」と語った。
新型VTOLはガスタービンで駆動され、有人飛行と完全自律飛行の両方に対応。情報収集や物資輸送など、多様な低高度軍事用途において柔軟性のある運用を目指すとしている。

飛行試験は2025年秋に開始され、運用デモンストレーションは2026年に予定されている。ジョビーはすでに「S4プラットフォーム」向けのハイブリッド推進システムを開発中であり、昨年は自律飛行技術を強化する目的でエックスウイングの自律運航部門を買収。今年は政府プログラムの一環として、水素・電動ハイブリッド機による561マイル(約903km)の長距離飛行を成功させている。
一方で、eVTOL業界に対する投資家の期待は近年やや後退傾向にあり、これがジョビーのような企業に防衛応用分野への注力を促す要因となっている。
現在、ジョビー・アビエーションの株価は主要な移動平均を大きく上回って推移しており、市場では強気のトレンドが続いている。
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