
米国のドナルド・トランプ大統領に対応する秘訣
1. まず、米国からの支援に対して感謝の意を示す
2. トランプ大統領の不快な発言に固執しない
3. 公の場では決してトランプ大統領に反論せず、最大限に持ち上げる
4. 実質的な立場表明は水面下で行う
終戦協議のため、18日(現地時間)に再び米ホワイトハウスを訪れるウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領には、欧州の指導者たちから次々とアドバイスが寄せられている。トランプ大統領との対面を控えた他の首脳陣も、これを参考にすべきであるという。
英紙テレグラフによれば、英政府は今年2月、ゼレンスキー大統領とトランプ大統領との初のホワイトハウス首脳会談における惨事を回避するため、ゼレンスキー大統領を呼び寄せ「トランプ大統領への話し方」を指導したという。
英国のキア・スターマー首相は、トランプ大統領とは正反対の政治的立場でありながらも、数回にわたる電話会談や首脳会談を通じて親密な関係を築くことに成功した。英国は世界各国の中で最も早く、トランプ政権と相互関税10%の合意を実現した。
スターマー首相の側近たちは、一連のプロセスにおいてトランプ大統領を動かす「最良の戦略」を見出した。彼らによれば、トランプ大統領の失礼な発言は一種の「餌」であり、それに乗って公然と反論し、彼のプライドを傷つけるべきではないと語った。さらに、公の場ではリップサービスでトランプ大統領を最大限に持ち上げ、水面下で各国の国益にかなう合意へと導くのが効果的だという。
英政府の秘訣を学んだゼレンスキー大統領は、見事に変貌を遂げた。彼は現在、トランプ大統領をはじめとする米国側の関係者と対話する際、ウクライナがロシアに対抗できるよう、米国が提供するあらゆる支援に対して必ず感謝の意を示している。

ゼレンスキー大統領は今年2月、トランプ大統領とウクライナ戦争の解決策を協議するためホワイトハウスを訪れたものの、激しい議論の末に実質的に追い出される屈辱を味わった。トランプ大統領は、ゼレンスキー大統領の一言一言に反論し、「恩知らず」と非難、さらに「第三次世界大戦を賭けた戦い」と厳しく批判した。
18日に予定されているゼレンスキー大統領とトランプ大統領との二度目のホワイトハウス会談には、欧州主要国の首脳陣も同席する。各国の首脳は、それぞれがこれまでに習得したトランプ大統領への対応術を総動員して、ゼレンスキー大統領を支援する。
スターマー首相のほか、トランプ政権初期から経験を積んだフランスのエマニュエル・マクロン大統領、同じ実業家出身のドイツのフリードリヒ・メルツ首相、さらに欧州委員会を代表するウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長がその後ろ盾となる。
さらに「欧州のトランプ調教師トリオ」も同席する。トランプ大統領へのあからさまな「お世辞」を惜しまない北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長、「ゴルフ外交」の模範を示したフィンランドのアレクサンデル・ストゥブ大統領、そしてトランプ大統領が「欧州を席巻する素晴らしい女性」と称賛したイタリアのジョルジャ・メローニ首相である。
フィナンシャル・タイムズ(FT)は、彼らの任務はロシアのウラジーミル・プーチン大統領がトランプ大統領を誤った方向に導いている点をなんとか説得することであるとし、なおかつ自称「安定した天才(stable genius)」であるトランプ大統領の機嫌を損ねないよう十分配慮すべきだと強調した。
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