暗号資産ビットコインが最近の高値から約8%下落し、上昇ウェッジパターンの崩壊により更なる下落の可能性が指摘されている。
テクニカル分析とオンチェーン指標によると、ビットコインは心理的支持線である10万ドル(約1,478万1,434円)を割り込恐れがあり、最悪の場合8万8,000ドル(約1,301万2,165円)まで調整が進む可能性も示唆されている。

18日(日本時間)の『コインテレグラフ』の報道によると、ビットコインは5日前に史上最高値の12万4,457ドル(約1,840万2,898円)を記録した後、下落傾向に転じた。現在は11万5,258ドル(約1,704万2,683円)前後で取引されている。日足チャートでは、典型的な弱気反転パターンである上昇ウェッジの支持線を下回っている状態だ。
トレーディングビュー(TradingView)を基に分析したキャプテン・フェイビック(Captain Faibik)は、今回の下落は直近で抵抗線だった水準が現在は支持線に転じている11万ドル(約1,626万1,918円)から11万2,000ドル(約1,655万7,589円)のレンジを試す動きになると述べた。このレンジが崩れれば、10万5,000ドル(約1,552万2,740円)から10万8,000ドル(約1,596万6,247円)までの更なる下落の可能性が出てくる。
さらに、ウェッジパターンの高さを基に下落目標値を算出すると、ビットコインの価格は最大で8万8,000ドル(約1,299万9,851円)まで下がる可能性があるという分析も示された。これは最近の高値から約30%に及ぶ下落幅となる。テクニカル面では、相対力指数(RSI)や移動平均収束拡散指標(MACD)がともに売りシグナルを強めている傾向にある。
週足チャートでは2021年と類似したダブルトップパターンが形成されつつある。これは二度にわたって類似の高値をつけた後、急落する弱気転換シグナルだ。当時ビットコインは6万9,000ドル(約1,019万9,630円)から1万6,000ドル(約236万4,892円)以下まで77%近く暴落した経緯がある。
スイスブロック(Swissblock)は、現在の動きが2021年と類似したパターンを示す場合、9月までに9万4,750ドル(約1,400万4,593円)に位置する50日指数移動平均線まで下落する可能性が高いと分析している。
オンチェーンデータも下落の可能性を裏付けている。グラスノード(Glassnode)によると、1万BTC以上を保有する「メガクジラ」アドレスの数は今年に入って最低水準まで減少しており、直近30日間で継続的な減少傾向を示している。1,000〜1万BTCを保有するクジラウォレットも減少傾向にあり、短期的な利益確定が進行中であると解釈できる。
一方で、グローバルM2通貨供給量が着実に増加している点は、ビットコインの中長期的な上昇を支える要因とみられる。一部のアナリストはこれを根拠に、ビットコインが今後数ヶ月以内に13万2,000ドル(約1,951万357円)から最大17万ドル(約2,511万9,225円)に上昇する可能性もあると述べた。
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