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【日韓新局面】韓国・イ大統領、日本を「極めて重要」と評価 慰安婦・徴用問題は「国家の約束を尊重」、現行合意を継承

荒巻俊 アクセス  

韓国のイ・ジェミョン大統領は、就任後初の訪日を前に、前政権時代に締結された慰安婦問題の合意と強制徴用問題の賠償解決策を尊重する意向を表明した。韓国与党の共に民主党が過去にこれらの合意を強く批判していたことを鑑みると、画期的な発言である。また、日本を「極めて重要な存在」と評し、未来志向の関係構築を提案した。

イ大統領は19日、ソウルの龍山大統領室にて読売新聞との単独インタビューを行った。6月の就任以来、国内外メディアを通じて初めての対面インタビューとなる。イ大統領はこの場で、日韓間の最大の懸案である歴史問題について「韓国国民として非常に受け入れがたい前政権の合意であるが、国家としての約束であるため覆すことは望ましくない」と述べた。

これは、パク・クネ前政権時代の2015年に「最終的かつ不可逆的な解決」を明記した慰安婦問題の合意と、ユン・ソンニョル前政権が2023年に発表した第三者弁済方式による強制徴用問題の賠償解決策を、現政権がそのまま継承することを意味する。イ大統領は「政策の一貫性と国家の対外的信頼を考慮すべきだ」と述べつつ、「国民と被害者、遺族の立場も真摯に考慮するという二つの責任を同時に負っている」と付け加えた。

引用:大韓民国大統領室
引用:大韓民国大統領室

イ大統領は、日韓関係を「過去とは異なる新たなもの」へと発展させたいとの抱負も示した。彼は「日本は韓国にとって極めて重要な存在であり、韓国も日本にとって有益な存在になれるはずだ」と強調した。

さらに、1998年にキム・デジュン前大統領と小渕恵三首相が発表した「日韓共同宣言:21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップ」を継承し、これを超える新たな共同宣言を任期中に発表したい意向を示した。「日韓共同宣言」は、日本が植民地支配について「痛切な反省と心からのお詫び」を表明し、両国が未来志向の関係発展を誓った外交的成果である。

歴史問題の解決策については「人間的な視点」を提案した。イ大統領は「歴史問題は経済的な問題よりも、むしろ感情的な問題だ」と述べ、「心からの言葉で被害者を慰める過程がはるかに重要だ」と強調し、事実の認識、誠実な謝罪、賠償の順で問題を解決すべきだと段階的な解決策を示した。彼は「誠意が込められれば、賠償は大きな問題にならないかもしれない」とも付け加えた。

また、過去に抱いていた日本に対する個人的な認識が変わったエピソードも紹介された。イ大統領は「当初は日本にあまり良い印象を持っていなかったが、弁護士時代に業務で訪れた際に考えが変わった」と述べ、「日本国民の明るい表情と謙虚な態度、質素で勤勉な姿勢に感銘を受けた」と語った。さらに、数年をかけて徳川家康の生涯を描いた小説『大望』を読み、「徳川家康の忍耐力には個人的に敬意を表するようになった」と明かした。

イ大統領は23日に日本を訪問し、石破茂首相と首脳会談を行う予定だ。今回の訪日については「私が先に何の条件もなく訪れる」と述べ、首脳間の相互訪問を定例化する「シャトル外交」の復活への期待を示唆した。安全保障問題に関しては、韓米同盟を基軸とした日米韓3か国協力が極めて重要だと評価している。

荒巻俊
editor@kangnamtimes.com

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