
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が、人質全員の解放を条件としてガザ地区での停戦交渉再開を指示したと明らかにした。
21日(現地時間)、AFP通信によると、ネタニヤフ首相はこの日、ガザ地区近郊のイスラエル軍基地を訪れ、「イスラエル軍によるガザ市占領とハマスへの撃退計画を承認するために来た」と述べたという。同時に「人質全員の解放とイスラエルが受け入れ可能な条件での停戦交渉開始を指示した」と明らかにした。
ただし、ネタニヤフ首相は停戦交渉の具体的な場所や方法については言及しなかった。イスラエルのメディア「イェネット」は高官の話として、現時点で停戦交渉のために仲介国であるカタールやエジプトに向かう代表団はいないと伝えた。
ネタニヤフ首相は、イスラム組織ハマスの撃退と人質全員の解放という二つの目標を同時に追求する方針だ。イスラエルの安全保障内閣は同日の夜、ガザ市制圧作戦を最終承認したとされる。イスラエル国防省はガザ市制圧作戦のため、予備役6万人の招集を承認し、ガザ市に対する初期攻撃段階に入ったと発表した。予備役の招集には数週間かかる見込みで、その期間が最後の交渉機会になるとの見方が出ている。
18日、ハマス側はエジプトとカタールが提案した暫定停戦案に同意した。この案は60日間の戦闘停止を求め、ハマスが生存人質10人と遺体18体を先に解放すれば、残りの人質は恒久停戦交渉を進めながら解放するという内容だ。この提案は、スティーブ・ウィトコフ米中東特使が示した枠組みに基づいている。イスラエルはこれに関する公式見解を示していない。
ネタニヤフ首相は今週初め、ガザ戦争終結の条件として、ハマスの武装解除、全人質の解放、ガザ地区の非武装化、イスラエルによる安全保障管理の維持、ハマスやパレスチナ自治政府(PA)ではなく第三者機関によるガザ地区の管理、などを提示した。
イスラエル軍はこの日も夜を通じてガザ市などへの攻撃を続けた。ガザ保健省は、イスラエルの空爆により同日少なくとも70人が死亡し、356人が負傷したと報告した。
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