
ドナルド・トランプ米大統領は、中国製の希土類磁石に対して関税を引き上げる可能性を警告した。
トランプ大統領は26日(現地時間)、中国が希土類磁石の輸出を制限した場合、米国が200%の関税を検討すると言及した。この措置は米中間の「貿易休戦」を揺るがしかねないと述べた。
また、トランプ大統領は希土類市場における中国の支配に挑むうえで、航空機部品が重要だと強調した。
「中国が磁石を供給せず、我々が意図的にボーイング部品を提供しなかった結果、中国の航空機200機が飛行できなくなった」と説明した。
世界の希土類磁石の約9割を供給する中国は、この優位性を米中貿易協議で利用してきた。希土類磁石は自動車、電子機器、再生可能エネルギーなど米国製造業に不可欠な素材である。
米中両国は6月、中国による希土類輸出制限の緩和と、米国による対中技術輸出制限の縮小を柱とする「暫定的な貿易合意」の枠組みをまとめ、互いの関税をそれぞれ約55%と32%に引き下げることで合意した。ただし、この休戦は11月中旬に期限を迎える予定だ。
ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、中国側交渉代表のフー・リーフォン副首相の首席顧問であるリー・チョンガン氏が今週後半にワシントンを訪れ、米通商代表部(USTR)のジェイミソン・グリアー副代表や財務省関係者と会談する予定だ。リー氏は米企業関係者との会合も予定している。
トランプ大統領の発言は、中国の希土類磁石輸出が4月の制限措置以前の水準に回復した時点で出されたものだった。
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