
AFP通信によると、ウクライナは26日(現地時間)、中部ドニプロペトロウシク州にロシア軍が侵入したことを初めて認めたという。
ドニプロペトロウシク州防衛戦略軍のビクトル・トレグボウ報道官は「その通りだ。彼ら(ロシア軍)は侵入し、現在も戦闘が続いている」と述べた。
ロシア軍は先月、初めてドニプロペトロウシク州内の村を攻撃し、進撃範囲を拡大していた。
ウクライナ当局は今月、ロシアの歩兵小規模部隊が東部ドブロピリア近郊で主要防衛線に向けて約10キロ前進し、大都市への脅威となり得る突破口を築く恐れがあると警戒を示していた。
ただし、その後ウクライナ側は、ロシア軍が防衛線突破を狙い東部で攻勢を強めたものの、ウクライナ軍が前線を安定させたと主張している。
前日にはロシア国防省が、ドニプロペトロウスク州内のザポリスケ村(ロシア名でザポロシスコエ)を制圧したと発表したが、ウクライナ軍参謀本部はこれを否定した。
ドニプロペトロウシク州は、ロシアが「自国領に編入した」と主張するドネツク州、ルハンスク州、ザポリジャ州、ヘルソン州の4州以外の地域であり、ロシアにとって新たな侵攻地域となる。
ドニプロペトロウシク州は、ロシアが約75%を占領し、残る地域の全面的な譲渡を要求しているドネツク州と隣接している。
ロシアとウクライナの和平交渉が停滞する中、ウクライナの鉱業・工業の中心地である同州で、領土喪失をウクライナ側が公式に認めたのは今回が初めてとなる。
ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は同日、首都キーウで英国軍参謀総長トニー・ラダキン氏と会談後、「ウクライナの安全保障のための取り組みを加速させなければならない」と述べた。
さらに同日夜の演説では「ロシアとの会談を仲介できるトルコ、湾岸諸国、欧州諸国と今週接触する予定だ。戦争終結に向け、最大限の準備を進める」と語った。
一方、ゼレンスキー大統領府のアンドリー・イェルマーク長官は同日、国家安全保障会議議長とともにカタールを訪れ、国防相と会談しているとテレグラムで明らかにした。
15日には、米国のドナルド・トランプ大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領がアラスカで首脳会談を行い、一時は和平への期待が高まった。
しかし、プーチン大統領とゼレンスキー大統領の首脳会談やウクライナの安全保障に関する協議は立場の隔たりから進展しておらず、双方の攻防は続いている。
この日もロシア軍はウクライナ東部の炭鉱を攻撃し、作業員1人が死亡、3人が負傷した。
ウクライナ最大の民間エネルギー企業DTEKはテレグラムで「ロシア軍の攻撃により社屋と設備が損傷し停電が発生した。当時地下には146人の作業員がおり、地上への避難を進めている」と発表した。
なお、攻撃を受けた鉱山の位置や攻撃方法の詳細は明らかにされていない。
ロイター通信によれば、ロシア軍はここ数週間、ウクライナ東部で攻勢を強めており、同地域にはウクライナの主要炭鉱の大半が集中しているという。
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