
米国のドナルド・トランプ政権が、留学生や交換訪問者らに発給される非移民ビザの有効期限を大幅に制限する方針を打ち出した。留学生が取得するFビザの有効期限は最長4年とされ、在米の外国人学生や留学希望者の間で動揺が広がっている。
ビザ規制を強化するトランプ政権
米国土安全保障省は27日(現地時間)、外国人学生(Fビザ)、交換訪問者(Jビザ)、報道関係者(Iビザ)に対する新たな規制案を発表した。規制案では、FビザとJビザは学業などの活動期間に限って有効とし、最長4年を超えることはできない。4年以内に学位を取得できなければ延長申請が必要だが、その延長も最長4年に制限される。延長手続きには煩雑な手続きや費用が伴ううえ、延長が認められないリスクもある。また、留学中に学部や学校を変更することも難しくなる。語学留学用の学生ビザは最長2年に制限される。
報道関係者向けのIビザについては、従来最長10年だった在留期間を240日までに短縮される。更新も240日単位で可能だが、中国籍の記者については90日ごとの発給・更新に限定される。なお、延長回数の上限については明らかにされていない。
トランプ政権は1期目の2020年にも同様の規制を試みたが、ジョー・バイデン政権が発足後に撤回していた。
国土安全保障省は「ビザの乱用が安全保障上のリスクを生み、納税者に大きな負担を与え、米国民を不利な立場に置いてきた」と説明した。とくに「一部の外国人学生は米国の寛大さを利用して永続的に在留する永久学生となっている」とも指摘した。
FビザやJビザで入国し、学業延長などを理由に米国に長期滞在するケースが多いというほか、中国など対立国出身の留学生がスパイ活動を行った事例もあると主張している。
規制案は28日に連邦官報に掲載され、30日間の意見公募を経て最終決定される予定。既存のビザ保有者やその家族には遡及適用されない。
善意の被害者が出る可能性も
米国留学希望者の間では不安が強まっている。
韓国からの留学準備生の一人は「韓国の大学ですら4年で卒業するのはまれなのに、米国で4年以内に卒業するのは現実的ではない。専攻変更や兵役による休学もある」と懸念を示した。
在米留学生の保護者も「専攻変更やインターンシップなどの理由で1、2学期延びるのは珍しくない。新制度では『善意の被害者』が出るのでは」と語る。
米国東部に居住する韓国人家庭では、子どもの教育のために親が大学に在籍を続けていたが、「4年以上留学生の身分を維持するのは困難になり、永住権の取得も一層難しくなる」と不安を口にした。
米国の大学側にも影響は避けられないとみられる。
留学生は年間数十億ドル規模の経済効果をもたらしており、在留期間が制限されれば志願者減少につながる可能性がある。ニューヨークのある大学関係者は「新規制は海外からの優秀な人材獲得に深刻な障害となる」と警告し、「多くの留学生は4年以上学業を続けており、不確実性が加わればさらに難しくなる」と危機感を示した。
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