ロシア、ウクライナ向け輸送路をドローン偵察 サボタージュ懸念
過去3年で急増した破壊工作 今年に入り減少傾向
西側情報当局、新たな攻撃の可能性に警戒

米紙『ニューヨーク・タイムズ(NYT)』は28日(現地時間)、ロシアの諜報員がドイツ東部でウクライナ向け武器輸送路の上空をドローンで偵察しており、米国と同盟国が警戒を強めていると報じた。
『NYT』によれば、米欧当局者はロシアの偵察行為について、破壊工作(サボタージュ)攻撃の準備、またはロシア軍の活動を支援するための情報収集を目的としているとの見方を示した。
ロシアはウクライナ侵攻以降、英国の倉庫火災、ノルウェーのダム攻撃、バルト海海底ケーブル切断など、各地で破壊工作を実行してきた。こうしたサボタージュは西側諸国の中枢を脅かし、ウクライナ支援の意志を揺さぶる狙いがあるとみられる。
ただし、ロシアの活動は昨年ピークを迎えた後、今年に入って大幅に減少している。米戦略国際問題研究所(CSIS)のセス・ジョーンズ研究員は3月の報告書で、欧州におけるロシアの破壊工作は2022〜2023年にかけて4倍、2023〜2024年にかけてさらに3倍に増加したと指摘した一方、今年上半期の実行例は4件にとどまったと分析した。
一方、米情報機関は、ロシアがドイツを通過する貨物機に爆発物や発火装置を仕掛けようとしている動きを察知し、独当局に警告した。この警告を受け、5月にはドイツとスイスでウクライナ国籍の3人が逮捕された。
それでもなお、ロシアは欧州全域で破壊工作を担う人員を募集できる状況にあると西側当局者は警戒する。
米欧の軍当局者が特に懸念しているのは、ドイツ国内で目撃されているドローンの飛行だ。独東部で確認されたドローンの一部はイラン製とされ、独情報当局はバルト海上の船舶から発射された可能性が高いとみている。米当局者は、ロシアの諜報員がこれらドローンを遠隔操作しているとみている。
西側当局者は、ドローン偵察で得られた情報を基に、ロシアが破壊工作に及ぶ可能性があると警告している。
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