軍事パレード前日に…台湾総統「中国の侵攻は必ず失敗する」と断言
1958年の海戦勝利に言及し「団結は勝利、侵略は失敗」と強調

台湾のライ・チントー(頼清徳)総統は2日、「中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利(戦勝記念日)」80周年の軍事パレードを翌日に控え、中国による台湾侵攻は必ず失敗に終わると述べた。
ロイター通信によると、ライ総統はこの日、国防当局者らとの会合で1958年の「第2次台湾海峡危機」に言及した。当時、台湾軍が中国軍との海戦で勝利したことを挙げ、「台湾の勝利は、真の平和が侵略に立ち向かう団結の決意から生まれることを示している」と強調した。第2次台湾海峡危機とは、中国が台湾の金門島に大規模な砲撃を行い、両岸間で交戦に発展した出来事を指す。
さらにライ総統は「近年、中国共産党は台湾海峡周辺で軍用機や艦艇による高強度の活動を繰り返してきた」と指摘した。そのうえで「第2次世界大戦の勝利や、1958年9月2日の海戦、8月23日の砲撃戦から得られた最大の教訓は、団結が勝利を保証し、侵略は必ず失敗するということだ」と付け加えた。
中国は今年に入ってすでに台湾周辺で28回に及ぶ大規模軍事演習を実施するなど挑発行為を強めている。3日の軍事パレードでは、新型の極超音速ミサイルや大型無人潜水艇など、台湾やその後ろ盾となる米国を念頭に置いた兵器を多数披露するとみられている。
一方、ライ総統の発言は、台湾の最大野党で「親中派」とされる国民党関係者が軍事パレードへの出席を強行するとの報道が出た直後に行われた。台湾政府は自国民に対し、3日に北京・天安門広場で行われるパレードに参加しないよう呼びかけていた。
また、台湾の中国本土担当機関である大陸委員会は、台湾の政党や法人、民間団体、あるいは個人が中国の軍事パレードに参加し、中国側といかなる形であれ協力した場合、「台湾地区と大陸地区人民関係条例」(両岸関係条例)に基づき処罰の対象となると警告している。
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