中国から帰国したプーチン大統領、極東に900年分の石炭埋蔵開発を指示

中国訪問を終えたロシアのウラジーミル・プーチン大統領がロシア極東を訪れ、この地域のエネルギー開発を加速するよう指示した。
タス通信やRIAノーボスチ通信によると、プーチン大統領は4日(現地時間)、沿海地方ウラジオストクで開かれた東方経済フォーラムの「極東燃料・エネルギー複合体開発会議」に出席し、「極東の迅速な発展は疑いなく国家の最優先課題だ」と強調した。「2050年までの極東地域エネルギー能力拡充プログラムを策定し、そのための財源を確保するよう指示した」と述べた。
プーチン大統領は、成長を続ける極東地域の発展をさらに加速させる必要があるとし、「我々の任務は、この地域経済の発展に必要な資源を提供することだ」と説明した。
特に同地域には最大900年分に相当する石炭が埋蔵されているとされ、「埋蔵量があまりにも膨大で、その活用方法を慎重に検討する価値がある」と述べた。プーチン大統領は極東での石炭火力発電の強化を求める一方で、先端技術の導入や環境基準の遵守も指示した。さらにサハ共和国(ヤクーチア)からハバロフスクを経てオホーツク海の石炭港へとつながる「太平洋鉄道」建設計画の着手を命じた。
また、増加する極東地域の天然ガス需要への対応や原子力産業の開発継続の必要性も指摘した。
プーチン大統領は8月31日から4日間にわたり中国を訪問し、習近平国家主席や北朝鮮の金正恩国務委員長と会談した。その後、東方経済フォーラムに出席するため前日ウラジオストクに到着していた。
プーチン大統領は極東エネルギー会議出席前に、ウラジオストクに新設されたロシア海軍太平洋艦隊第155海軍歩兵旅団の博物館を視察した。
第155旅団は、ロシア軍がウクライナ側に一時占領されたクルスク地域を奪還する過程で功績を挙げた部隊であり、館内には戦闘で戦死した海軍副司令官ミハイル・グドコフ氏の名を冠した展示室も設けられている。
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