
金価格が連日最高値を更新する中、米連邦準備制度理事会(FRB)の独立性が損なわれれば、金価格は1オンスあたり5,000ドル(約74万1,027円)にまで上昇する可能性があるとの見方が示された。4日(現地時間)、ブルームバーグなどによると、ゴールドマン・サックスのアナリストらは、投資家が米国債保有資産のわずか1%を金にシフトするだけで、金価格が急騰する可能性があると報告した。
ゴールドマン・サックスのアナリスト、サマンサ・ダート氏は、「FRBの独立性が失われれば、インフレ加速、株式・長期債の下落、ドルの基軸通貨としての地位低下を招く」と指摘した。一方で「金は制度的信頼に依存しない価値保存手段だ」と強調した。これは、国家システムへの信頼が揺らぐ際に金が代替資産となり得ることを示唆している。
ゴールドマン・サックスは金価格に関する複数のシナリオを提示した。基本シナリオでは2026年中頃までに1オンス4,000ドル(約59万2,821円)に達すると予測している。さらに、景気後退や貿易戦争の激化などの「テールリスク」(発生確率は低いが、一度起これば甚大な影響を及ぼすリスク)シナリオでは、年末までに1オンス4,500ドル(約66万6,924円)まで急騰する可能性も指摘した。
金価格が1オンス5,000ドルに達する極端なシナリオは、投資家が米国保有資産の1%を金にシフトする場合だ。この予測は、最近の金価格の急騰を背景に出されたもので、特に米国のドナルド・トランプ大統領がFRBのリサ・クック理事の解任を推進し、FRBのジェローム・パウエル議長に金利引き下げを強く迫ったことが、不確実性をさらに高めている。
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