イスラエル、ハマスに再び降伏要求 ガザ市への大規模空爆を強化
昨夜の攻撃で14人死亡、学校も被弾

イスラエルは7日(現地時間)、パレスチナ武装組織ハマスに再び降伏を要求し、ガザ地区北部のガザ市に対して大規模な空爆を実施した。ロイター通信によると、イスラエルのギドン・サール外相はエルサレムでデンマークのラース・ロッケ・ラスムセン外相と共同記者会見を開き、「ハマスが残る人質を解放し武装を放棄すれば、戦争は即座に終結できる」と述べ、「政治的手段でこの目標が達成されるなら非常に喜ばしい」と語った。
これに対し、ハマス高官バセム・ナイームは「イスラエルが戦争を終わらせガザ地区から撤退すれば、武装解除はしないが全人質を解放する用意がある」と従来の立場を改めて示した。
ネタニヤフ首相は先月、ハマスの拠点であるガザ市の制圧を指示した。イスラエル軍は数週間にわたり郊外で攻勢を続けた後、5日から市内への爆撃を本格化し、2日間で高層ビル2棟を破壊した。7日も「建物内部や周辺にハマスのテロ拠点がある」として住民に避難命令を出したうえで高層ビルを攻撃し、ザイトゥン地区に延びる数百メートルの地下トンネルを爆撃する映像も公開した。
地元保健当局によれば、前夜の空爆でガザ市全域で少なくとも14人が死亡し、避難民が滞在していた南部の学校も被弾した。イスラエル軍は「ハマス戦闘員を標的とした空爆で、民間人には事前に避難警告を出した」と説明している。また同日、ガザ地区からロケット弾2発が発射され、1発は迎撃、1発は空き地に落下した。この攻撃でイスラエル中部ネティボト地域では空襲警報が鳴った。ハマス系武装組織「パレスチナ・イスラミック・ジハード(PIJ)」は「シオニスト軍の罪への報復」として攻撃を主張した。
イスラエル軍はさらに、イエメンのフーシ派が発射した無人機3機を捕捉したと発表した。1機は南部ラモン国際空港を直撃し、空港は閉鎖され航空便が中断、破片で1人が負傷した。残りの2機は領空侵入前に迎撃したという。
ラスムセン外相は記者会見で「イスラエルは方針を転換すべきだ」と述べ、軍事作戦の中止を求めた。同時に「人道的状況が極めて深刻だ」としてハマスにも人質解放を要求した。
前日には、エルサレムの首相官邸前でガザ戦争の終結と全人質解放を求める大規模デモが開かれ、数万人が参加したとドイツ通信社は伝えている。
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