
6日(現地時間)、米ジョージア州サバンナで取材した現代自動車とLGエナジーソリューションの合弁による電気自動車バッテリー工場(HL-GA)の現場職員は、2日前の事態に対して衝撃、当惑、悲しみ、怒り、後悔など複雑な感情を抱いていた。
韓国企業の直接投資額だけで総額147億ドル(約2兆1,782億円)に達し、「ジョージア州史上最大規模」、「米国に対する韓国企業投資の象徴」などと称されたこの場所で、数百人の同僚が米当局によって一瞬にして「犯罪者」として連行されたことが信じ難いと語られている。
彼らは、事件が発生した4日の午前、現場で「防塵服姿で設備作業中に、突然『米国国土安全保障捜査部(HSI)』と書かれたベストを着た要員たちが現れ、あちこちから引きずり出された数百人の韓国人職員で工場の廊下が埋め尽くされた」と証言した。

職員らによれば、当時工場を占拠した移民当局の要員らは、まず一人一人に「米国市民か、ビザはあるか」と質問し、ビザありと答えた者はさらにビザの種類ごとに分けられて並ばされたという。特に、電子渡航認証システム(ESTA)の検査が徹底され、ある職員は「身元確認のために5時間以上並ばされた」と嘆いた。
調査過程で、学生(F1)ビザで滞在していた職員も発見された。F1ビザと答えると、ある要員は「*uck」と罵声を浴びせたという。この日、拘置所に連行された職員の中には妊娠初期の女性もいたとされる。
職員らは、この工場にESTA所持者が特に多かった理由として、「正規のビザを取得しようと何度も準備しても、なかなかビザが下りなかった」と説明し、「E2(投資駐在員)ビザを取得するために3回申請したが、全て却下された同僚もいる」と語った。
彼らは、米国に大規模投資を行い急いで工場を建設・運営する必要があったものの、主要設備を設置できる熟練エンジニアが不足していたため、ESTAを利用して韓国から熟練エンジニアを呼び寄せるしかなかったと述べ、「米国に数十兆ウォンの投資をしたのだから、少なくとも工場完成まで必要な人材のビザ発給は約束されるべきだった」と主張した。

要員らは、市民と答えた職員についてパスポートの所持を確認し、その場で端末を使いパスポート情報を照会した。その後、合法的滞在が確認された職員には、緑色の文字で「出発許可(CLEARED TO DEPART)」と記された紙が渡された。
LGエナジーソリューションの協力会社の職員は「その紙を持っている人だけが工場を出られた」と語り、ESTAで入国した者や正規の就労ビザを持たない職員は、結局鎖で手足を縛られたまま車に乗せられ、拘置所に連行されたと伝えた。
「出発許可」の書類を受け取っても安心できなかった。工場と外部を結ぶ2つの出口はいずれも装甲車と警察車両で何重にも封鎖されていたためだ。ある協力会社の職員は、「車で出る際、乗車している人がいないか確認するためにトランクまで開けさせられた」と語り、「まるで戦場のような状況だった」と述べた。
ただし、この日、工場の清掃を担当していたラテン系職員の多くは出勤しておらず、彼らが事前に移民取締りの情報を共有するネットワークを活用していたのではないかとの推測がある。
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