
米国への不信から、韓国が独自に核武装へ動く可能性があるとの見方が示された。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の元発行人キャレン・エリオット・ハウス氏は9日(現地時間)、WSJへの寄稿「韓国は独自の核武装を望むのか」でこうした分析を展開した。
ハウス氏は「同盟国である米国が突然揺らぐ状況の中で、韓国は北朝鮮の金正恩国務委員長を抑止する他の手段はないと確信する可能性がある」と指摘した。さらに「世界が『北朝鮮の非核化』という数十年にわたる幻想から目を覚ます中で、韓国は長年の安保パートナーである米国を信頼できなくなっている」と強調した。
ハウス氏によると、韓国で独自核武装を解決策と考える人が増えているとし、「ドナルド・トランプ米大統領がノーベル平和賞への執着から、金委員長との会談を実現するために恒例の米韓合同軍事演習を中止するのではないかと多くの韓国人が懸念している」とも述べた。
また、米シンクタンクのブルッキングス研究所の調査を引用し、「韓国人の35%が米国を信頼できない同盟国と見なしている」と紹介した。
ハウス氏は、中国が台湾に攻撃を仕掛けた場合、米国が対応に動けば北朝鮮が韓国を威嚇または攻撃する事態に発展する恐れがある一方、米国が無反応であれば、北朝鮮は米国の安全保障公約が空虚だと判断し、攻撃に踏み切る可能性があると分析した。
そのうえで、匿名の米国専門家の話として「北朝鮮は今後10年以内に核兵器を60発から150発に増やすだろう」と述べた。
一方で韓国については「40発分の核兵器を製造できる原料はあるが、核拡散防止条約(NPT)に加盟しているため製造はできない状況だ」と指摘している。
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