
世界の注目を集めているカザフスタン最大のレアアース(希土類)埋蔵地で、当初の予想をはるかに上回るレアアースが眠っていることが調査で明らかになった。
9月8日、キルギスのメディア『タイムズ・オブ・セントラル・アジア(TCA)』によると、地質学者らが2022年から約2年間にわたり、カザフスタン中部カラガンダ州のレアアース埋蔵地クイレクティコルを調査した結果、レアアースの埋蔵量が当初予想されていた2,000万トンを大幅に上回り、2,820万トンに達することが判明した。
地質学者らは、同埋蔵地の最大深度300メートルに位置する4つの主要区域において、セリウムおよびランタン系の金属元素が集中していることを確認した。セリウムは自動車の排ガス浄化システムなどの触媒や、セラミックの研磨剤として使用され、一方でランタンはカメラや望遠鏡のレンズなどの高級ガラスの製造、バッテリー、水素貯蔵システムなどにも活用される。
カラガンダ州のアリベク・アルデネイ副知事は「今回の調査により、金、銅、タングステンの潜在的な埋蔵地も発見された」と述べ、さらに「外国企業がすでにクイレクティコル埋蔵地の調査を進めている」とし、「これにより我々の鉱物資源基盤がさらに拡大するだろう」と付け加えた。
カザフスタンはアルミニウムや銅はもちろん、レアアース資源の大国としても知られている。今回の埋蔵量が確認されれば、カザフスタンは埋蔵量規模で中国とブラジルに次ぐ世界第3位となる。なお、現在カザフスタンはアメリカの地質調査所のレアアース金属埋蔵量の国別リストには含まれていない。
レアアースは先端技術、国防、エネルギーなど多岐にわたる分野で戦略的重要性を有し、未来産業の競争力強化に不可欠な資源として認識されている。
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