アメリカのトランプ大統領が支持者に独特な方法で寄付を呼びかけ、注目を集めている。
9月6日(現地時間)、米メディア「People」によると、純資産約73億ドル(約1兆629億円)のトランプが支持者に15ドル(約2,209円)の寄付を呼びかけ、「天国に行けるよう」助けを求めるメッセージを送ったことが明らかになった。

トランプ選挙キャンプは8月23日から「私は天国に行きたい」というタイトルの資金調達メールを支持者に送信した。
このメールでトランプは、24時間の資金調達キャンペーン中に15ドル(約2,209円)の寄付を求めた。
暗殺未遂の経験を活用した資金調達戦略
メールには、今年7月のペンシルベニア州バトラーでの暗殺未遂に触れ、「昨年、あの弾丸が私の肌を貫いたとき、私は死の瀬戸際にいた。ホワイトハウスへの栄光ある復帰は、もはやありえないことだった」との内容が含まれていた。
また、「しかし神が私を救ったのは、アメリカを再び偉大にするためだと信じている唯一の理由である」と、宗教的表現を用いた。
さらに「私は暗殺者の銃弾からは生き延びられなかったが、全能なる神の恩寵によって救われた。今、私は使命の呼びかけに応えるしかないが、一人ではできない」と付け加えた。
この独特な資金調達メールは、トランプが先月19日の『Fox & Friends』インタビューで行った発言に関連している。
当時、彼はウクライナ戦争の終結について言及し、「毎週7,000人を死から救えるなら、それはかなりの成果だと思う。可能なら天国に行きたい」と語った。
興味深いことに、この資金調達メールはレイバーデーの週末中にネット上で話題となったトランプの健康に関する噂と同時期に公表された。
SNSでは、トランプの週末の予定が空いていることや、JDヴァンス副大統領候補がUSAトゥデイとのインタビューで「大統領に何かあれば介入する準備がある」と述べたことが指摘され、さまざまな憶測が広まった。
2日の記者会見で、トランプは自身の健康に関する疑惑について報道を通じて知っていたが、自分が死亡したとの陰謀論については聞いたことがなかったと主張。
さらに、これを「フェイクニュース」と呼び、メディアを非難した。
同日、彼は自身のSNSプラットフォーム「トゥルースソーシャル」に「人生でこんなに気分が良かったことはない」と投稿した。

フォーブスによると、トランプの純資産は約73億ドル(約1兆629億円)と推定されている。
このような莫大な富を持つ人物が、支持者に対して15ドル(約2,209円)という比較的少額の寄付を呼びかける姿勢は対照的だ。
トランプキャンプのこの資金調達戦略は、宗教的レトリックと個人的経験を活用して支持者の感情に訴えるもので、米国政治でよく見られる資金調達戦略の一形態だ。
しかし、「天国に行きたい」という表現を直接使用した点は、やや異例だと評価されている。
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