
イスラエルが最近、ハマス指導者の排除を名目にカタール・ドーハを攻撃した際、防空網を回避するため、遠距離からミサイルを発射していたと『AP通信』が報じた。
17日(現地時間)、『AP通信』は複数の米国防総省関係者の話として、イスラエル国防軍(IDF)が9日、カタール近くではなく紅海北部上空からミサイルを発射したと伝えた。
米国防総省関係者は、ハマスの高官級がガザ地区の停戦案協議のためカタールに集結していた際、イスラエルの戦闘機が紅海上空からミサイルを発射したと明かした。
別の関係者も、イスラエルの空爆はカタール領空外で行われた「水平線の彼方からの攻撃」だったと述べた。「水平線の彼方からの攻撃」とは、米軍の用語で極めて遠距離から実施される空爆を指すという。
イスラエルは、エジプト付近からミサイルを発射し、サウジアラビアを横断してカタールを攻撃したとされる。ただし、ミサイルは一度宇宙空間に打ち上げられ、カタール上空で大気圏に再突入させることで、サウジアラビア領空を侵犯しないよう工夫されたという。
紅海北部からカタール・ドーハまでの距離は約1,700km。ミサイル専門家であるミドルベリー国際大学院のジェフリー・ルイス教授は、射程2,000kmの「スパロー」ミサイルが使用された可能性があると指摘する。
『AP通信』は、この攻撃について、カタールの防空網を突破し、中東諸国の領空を避けるために考案された手法であり、カタールや米国が予想していなかった方向からの爆撃によって奇襲の利点を得たと分析している。
カタールに駐留する米軍とカタール軍の防空システムは、北のイランや南のイエメン・フーシ派からの攻撃に備えているため、西方から飛来するミサイルの探知は難しいとみられる。
英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)のシッダールト・カウシャル上級研究員によれば、たとえカタール軍がミサイル攻撃を即座に察知し、パトリオット防空システムを作動させたとしても、迎撃の可能性は低かったという。
イスラエル軍は9日、米国の主要同盟国であり、ガザ問題の重要な仲介国でもあるカタールの首都ドーハに向け、ミサイルを発射した。『アクシオス』の報道によると、米国側も発射を事前に把握できず、攻撃開始を確認した時点では、ミサイルはすでに着弾していたという。
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