
新型コロナの流行初期に中国・武漢の実態を伝えた後、「公共秩序騒乱」の罪で収監されていた市民記者が、再び懲役4年の判決を受けたことが分かった。
21日(現地時間)、『ロイター通信』や『ドイツ通信社(dpa)』などは、国境なき記者団(RSF)の情報として、上海の裁判所が今月19日、市民記者で元弁護士のザン・ザン氏に対して懲役4年の判決を言い渡したと報じた。
ザン氏はコロナ禍初期に、新型コロナが最初に大規模流行した武漢を訪れ、現地の状況を文章や写真、動画で発信。2020年5月に当局に逮捕され、同年12月には主に反体制活動家に適用される「公共秩序騒乱」の罪で懲役4年を言い渡され、上海女子刑務所で服役した。
昨年5月に出所したものの、今回同じ容疑で再び実刑判決を受けた。中国の人権問題に関する報道や海外サイトでの発言が問題視されたとされる。『dpa通信』によれば、ザン氏はSNSなどを通じて中国国内の人権活動家を継続的に支援してきたという。
RSFは声明で「国際社会が直ちに行動し、中国に圧力をかけてザン氏を即時に釈放させるべきだ」と訴えた。
また、ジャーナリスト保護委員会(CPJ)のベイ・アジア太平洋担当ディレクターも「ザン氏が報道活動に対する露骨な弾圧行為に過ぎない根拠なき罪状で再び裁かれた」と非難し、「中国当局は恣意的拘束をやめ、直ちに釈放すべきだ」と強調した。
ザン氏は前回の収監期間中、有罪判決と処遇に抗議してハンガーストライキを行った。収監初年の冬には体重が75kgから41kgに減り、「年を越せない」との報道もあった。痩せ細った姿で裁判に臨む写真がインターネット上で拡散されたこともある。
弁護人の一人は、当局がザン氏の胃に管を通し、体を拘束したまま強制的に栄養を投与していたと明らかにした。
ザン氏は服役中の2021年、RSFの「報道の自由賞」を受賞している。
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