
ロシアのドローンによる領空侵犯を受けた緊張の高まりを背景に、ポーランドがベラルーシとの国境を全面閉鎖したため、中国と欧州を結ぶ代表的な物流ルートである貨物列車「中欧班列」の運行が中断された。
中国国営メディアの財新網は21日に、四川省の成都に所在するある物流会社が最近、顧客向け通知で「ポーランドとベラルーシの国境閉鎖のため、欧州行き貨物の受付を一時中断する」と発表したと伝えた。
また、財新網は、現在中国から欧州連合(EU)に向かっていた標準コンテナ1万台以上の貨物が国境地帯で足止めされていると推定されると報じた。
貨物が足止めされているのはポーランド東部のマワシェビチェ市であり、ここは中欧班列が欧州に入る主要玄関口として、全体の積み替えおよび線路切り替え作業の90%以上が行われる戦略的な要所と評価されている。
中欧班列は中国の一帯一路構想を象徴する中心的なインフラ事業であり、中国政府はこれまで積極的に推進してきた。しかし、今回の運行中断により、一帯一路プロジェクトもウクライナ戦争の間接的影響を受けるとの見方が出ている。
EUはポーランドの安全保障上の決定を尊重しつつも、中国との陸上貿易への影響を注視している。
欧州委員会のオロフ・ギル報道官は18日、「貿易ルートを通過する国境が閉鎖されれば貿易に影響が出る。我々はこの問題を徹底的に調査するためポーランド当局と連絡を取り、状況を注視している」と述べた。
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