ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は24日(現地時間)、国際連合総会で演説し、人類史上最も破壊的な軍拡競争の只中にあると述べ、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領による戦争拡大を阻止すべきだと強調した。ゼレンスキー大統領は「武器が生存を左右する。友人と武器以外に安全保障はない」と述べ、国際社会に対しロシアへの即時対応を求めた。また、国連を含む国際機関がウクライナ、ガザ、スーダンなどでの戦争を防げなかったとして、現行の国際秩序の無力さを批判した。

ゼレンスキー大統領は前日、ドナルド・トランプ米大統領との会談後に演説に臨んだ。トランプ大統領はウクライナの努力を支持し、ロシアを厳しく非難した。特に、ウクライナがロシアに奪われた領土を全て取り戻せると述べ、戦争終結のために首都キーウの譲歩を求めてきた従来の立場から転換した。ゼレンスキー大統領はこれについて、トランプ大統領との会談は良かったと言及するにとどめ、直接的な評価は避けた。
彼はプーチン大統領が戦争をさらに拡大し深刻化させるだろうと警告し、すでにロシアのドローン(無人機)が欧州全域で活動していると指摘した。さらに、ウクライナに続いてモルドバもロシアの干渉に直面していると述べ、ジョージアやベラルーシのように従属しないよう、資金とエネルギー支援が急務だと強調した。
ゼレンスキー大統領は、ロシア侵攻以降、武器、特に無人機技術が防御能力を上回るペースで進化していると指摘した。彼は「今や数万人が無人機を使って殺傷できる。近い将来、無人機が無人機を撃墜し、インフラや人々を自動的に攻撃する時代が来るだろう」と警告した。また、AI兵器の使用に関する国際規範の制定が核拡散防止と同様に急務だと強調した。
また、ゼレンスキー大統領は「今ロシアを止めることが、無人機攻撃に備えて港湾・空港を防護し、地下施設を建設するよりもはるかに低コストだ」と述べ、国際社会の結束を呼びかけた。さらに、ウクライナは大型ミサイルは持っていないが、2,000~3,000kmを飛行する無人機を自国で生産し、ロシアに対して使用していると明かした。
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