
日本・韓国に言及し「投資額は前払い」と発言
投資の迅速な履行を迫る圧力との見方も
TikTok米国事業の運営権売却にも署名
ドナルド・トランプ米大統領は25日(現地時間)、日本と韓国が約束した対米投資について「前払いだ」と強調した。貿易合意成立後、約束された投資を迅速に実行するよう圧力をかけた形だ。
トランプ大統領はこの日、ホワイトハウスの執務室で行われた行政命令署名式で「ご存じの通り、我々は日本から5,500億ドル(約82兆円)、韓国から3,500億ドル(約52兆円)の投資を受けている」と述べ、「これは前払い(that’s up front)だ」と明言した。
さらに「我々は貿易交渉で非常に良い成果を上げている。中国など多くの国々との交渉も順調だ」とし、日本・韓国の投資約定額に触れたうえで、投資額が「前払い」であると突然発言した。
これには、貿易合意が成立した以上、約束された投資を速やかに実行するよう求める狙いがあるとみられる。ただし韓国については、まだ貿易合意の詳細協議が完了していない。
一方、トランプ大統領は同日、動画投稿アプリ「TikTok」の米国事業運営権を売却するよう命じる行政命令にも署名した。中国企業バイトダンスがTikTokの管理権を放棄しない場合、米国内での使用を禁止できる内容で、同大統領は中国との協議時間を確保するため施行を12月16日まで延期していた。
TikTokは米国で1億7,000万人以上のユーザーを抱える人気アプリだが、親会社が中国バイトダンスであることから、個人情報流出やハッキングに利用されるとの懸念が指摘されてきた。
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