
ロシア軍の戦闘機4機が米アラスカの防空識別圏(ADIZ)に侵入したため、米国とカナダが戦闘機を緊急出撃させて対応したと、25日(現地時間)英紙テレグラフが報じた。北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)によると、ロシアのTu-95爆撃機2機とSu-35戦闘機2機がADIZで探知されたという。
ADIZは米国とカナダの領土のすぐ外側に位置する国際空域だ。これを受けNORADはF-16戦闘機4機と早期警戒機、空中給油機などを出動させた。NORADは声明で、ロシア軍の戦闘機は国際空域にとどまり、米国やカナダの領空には侵入しなかったと明らかにした。
ロシア戦闘機のADIZ侵入は定期的に発生していると言われている。NORADは衛星と地上・空中レーダー、戦闘機で構成される多層防衛網を運用し、ロシア戦闘機の探知・追跡を担っている。
一方、同日欧州でもSu-35を含むロシア軍の戦闘機編隊がラトビア領空付近のバルト海上空を飛行した。これに対しリトアニアの空軍基地からハンガリー軍の戦闘機が出動すると、ロシア軍の戦闘機編隊は進路を変更した。
最近、北大西洋条約機構(NATO)ではロシア戦闘機による領空侵犯事例が相次いでいる。9日にはポーランドが自国領空を侵犯したロシア製ドローン(無人機)複数機を撃墜し、14日にはルーマニアが領空に侵入したロシアのドローンを監視するためF-16戦闘機を緊急出撃させた。また19日にはエストニア領空にロシア戦闘機3機が侵入した。
コメント0