
ロシアのアレクセイ・メシュコフ駐フランス大使は25日(現地時間)、北大西洋条約機構(NATO)が加盟国の領空を侵犯したロシア機を撃墜すれば、戦争を意味すると警告した。
タス通信によると、メシュコフ大使はこの日、フランスのRTLラジオとのインタビューで、「多くの(他国の)航空機がロシアの領空を侵犯しているが、偶然か否かにかかわらず誰も撃墜していない」と述べ、NATOがロシア機を撃墜すれば「戦争が勃発する」と強調したという。また、欧州が関連する証拠を何も示していないとし、「我々は誰とも駆け引きをしない。西側に何度も裏切られたため、我々は確かな事実のみを信じる」と付け加えた。
これに先立ち、ロシア北西部に接するNATO加盟国エストニアは19日、ロシアの「MiG-31」戦闘機3機がエストニア領空に12分間無断侵入したと主張し、NATO加盟国に協議を要請したと明らかにした。NATOはイタリア空軍所属のF-35戦闘機を緊急発進させ、ロシア戦闘機を追い払った。22日には、デンマークのコペンハーゲン空港上空に正体不明のドローン(無人機)が出現し、空港が一時閉鎖された。
ロシアによるNATO領空侵犯が相次ぐ中、米国のドナルド・トランプ大統領は国際連合総会中の23日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談し、NATO加盟国が領空を侵犯するロシア軍用機を撃墜すべきだと述べた。また、この問題に関して米国がNATOを支援する意向があるかとの記者の質問に「状況次第だ」と答えた。
これに対し、クレムリン(ロシア大統領府)のドミトリー・ペスコフ報道官は、ロシア軍用機が他国の領空を侵犯したという主張には根拠がなく、証明されていないと否定した。さらに、「我が軍の航空部隊はすべての飛行規則を遵守しており、最も厳格に順守している」とのロシア国防省の声明を改めて引用した。
コメント0