
ウクライナのゼレンスキー大統領が、9月23日(現地時間)に米ニューヨークで開かれた国連総会の場でトランプ米大統領と会談し、米国製の長距離巡航ミサイル「トマホーク」の供与を要請していたと、米国のニュースサイト「アクシオス」が26日に報じた。
ゼレンスキー大統領は同日、「アクシオス」のインタビューで、「戦場で勝利するために、トランプ大統領が提供すべき具体的なものは何か」と尋ねられ、「トランプ大統領もその重要性を理解しており、我々が求める一つの装備を要請した」と語った。さらに「具体的な内容については言えないが、トランプ大統領が『検討する』と答えたことは確かだ」と述べた。
ゼレンスキー大統領は、「我々にとってそれは必要だが、直ちに使用するという意味ではない。もし我々がそれを入手できれば、プーチンを(ウクライナ戦争終結に向けた)交渉テーブルに着かせる追加圧力となるだろう」と付け加えた。
ゼレンスキー大統領は武器の名称を明かすことはなかったが、「アクシオス」はウクライナ当局者およびトランプ・ゼレンスキー会談に詳しい情報筋を引用し、その武器が長距離精密誘導巡航ミサイル「トマホーク」であることを確認したと伝えた。
「トマホーク」は射程が最大1500マイル(約2400km)に達し、モスクワをはじめとするロシア本土の深部まで攻撃することが可能である。
ゼレンスキー大統領はロシアに向けて、「彼らは防空壕の位置を事前に把握しておく必要がある。戦争をやめない限り、その情報はいずれにせよ必要になるだろう」と述べ、さらに「もし攻撃してくるなら、我々は必ず反撃することを認識すべきだ」と語った。
ただし、米国がトマホークミサイルをウクライナに提供するかどうかは不明であると「アクシオス」は指摘している。ウクライナは過去1年間にわたり米国に対して何度もトマホークの支援を要請してきたが、ウクライナの代わりに米国製武器を調達する北大西洋条約機構(NATO)には、唯一トマホークが販売されなかったという。
同メディアは、米国がモスクワを射程に含むミサイルを提供することで戦争が拡大する懸念があることや、トマホーク使用後の補充には数か月の時間を要するため、その期間中米国内の在庫が極めて限られてしまうことも懸念点として指摘している。
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