
米国税関・国境警備局(CBP)が24日(現地時間)、世界最大の自転車生産企業である台湾のジャイアント・マニュファクチャリング(Giant Manufacturing Co. Ltd.)が台湾で製造した自転車の輸入を禁止すると発表した。
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、CBPがジャイアント製の自転車や部品、アクセサリーを即時に差し止める「出荷保留命令(withhold release order)」を出したと伝えている。
ジャイアントは世界最大の自転車生産企業であり、ウォルマートなど米大手小売業者だけでなく、小規模な専門店でも広く取り扱われてきた。
CBPはジャイアントの調査結果、虐待に該当する労働・生活環境、債務による拘束、賃金未払い、過度な残業など強制労働の兆候が見つかったと明らかにした。
CBPはこれらの要因により、ジャイアントが米国の自転車メーカーよりも低価格で製品を販売できるようになり、「数百万ドル」の不当利益を得たと強調した。
今回の命令は、米台両政府が貿易協定の交渉を進めるさなかに下されたものでもある。
ジャイアント・マニュファクチャリングは1970年代に台湾で設立され、中国、オランダ、ハンガリー、ベトナムにも生産拠点を展開している。
CBPによる出荷保留命令を出した製品は現在53品目に上る。その大半はドナルド・トランプ大統領就任以前に出されたものだ。
出荷保留命令が下された輸入品は廃棄、返送、あるいは合法的な輸入品であることを主張することができる。
トランプ政権は今年、中国の漁船1隻と韓国の天日塩生産業者に対しても出荷保留命令を出している。
一方、今年3月にはトランプ大統領と政治的なつながりのあるドミニカ共和国の製糖会社に対する同命令が静かに解除された。
コメント0