
米議会調査局(CRS)が北朝鮮の核兵器製造能力に関する報告書を発表した。同報告書によると、一部の民間専門家は「北朝鮮が最大90基の核弾頭を製造できる核分裂性物質を保有しているが、実際に組み立てられた弾頭は約50基と推定される」と分析している。
CRSは27日(現地時間)に公表した「北朝鮮の核兵器とミサイル計画」に関する報告書で、米国防情報局(DIA)の「2025年年次脅威評価報告書(ATA)」を引用し、「北朝鮮は弾道ミサイル戦力の開発にあたり、米国や地域のミサイル防衛網の突破、精密打撃能力の向上、米軍および同盟国を危険にさらす能力を優先してきた」と指摘した。
また、米情報機関の関係者は今年5月の議会証言で、北朝鮮による弾道ミサイル発射について「米国に対する抑止力を高めることを目的とした国防の近代化に向けた継続的な進展を意味する」と説明していた。CRSは「北朝鮮は信頼性、効果、そして生存性を高めるために引き続きミサイル試験を行っている」とし、「ロシアとの軍事協力の拡大はこうした取り組みをさらに加速させる可能性がある」と分析した。
さらに、在韓米軍司令官の証言を引用し、「北朝鮮がロシアの戦争支援に協力した見返りとして、ロシアは宇宙、核、ミサイル関連の技術や資材を北朝鮮に提供しており、今後3年から5年間で北朝鮮の大量破壊兵器(WMD)プログラムの進展を可能にするだろう」と伝えた。
CRSはまた、北朝鮮が2021年に発表した「5カ年国防計画」に言及した。この計画には、新型原子力潜水艦の配備、戦術核の開発、多弾頭搭載ミサイルの開発、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の精度向上が盛り込まれていると指摘している。さらに「先制・報復核攻撃を目的とした射程1万5,000キロのICBMや、陸上・海上発射型の固体燃料ICBMの開発も含まれており、目標達成に向け年内後半にさらなるミサイル試験を実施する可能性がある」と伝えた。
一方でDIAは、北朝鮮が現在「10基未満のICBM」を保有していると評価しており、2035年までに50基に増加する可能性があると見ている。
また、CRSは今年のDIA報告を引用し、「北朝鮮は核実験場を復旧済みで、いつでも7回目の核実験を実施できる状態にある」と指摘した。
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