
フランス・パリ一帯のモスク(イスラム礼拝所)の前に豚の頭を投げつけ、宗教を冒涜した一団がセルビアで逮捕された。
AFP通信によると、セルビア内務省は今年9月29日に声明を発表し、首都ベオグラードから南へ100km離れた場所でこの事件に関与した11人を検挙したと明らかにした。内務省は、容疑者全員がセルビア国籍で、外国情報機関の指示を受け活動中の別の容疑者から訓練を受けていたと述べた。この容疑者の国籍は明かされず、現在は逃走中だという。
内務省は「彼らの目的は、差異を根拠に憎悪、差別、暴力を扇動・助長することだった」と説明した。容疑者らがセルビアのナンバープレートを付けた車両を使用していた事実が確認され、フランス検察当局の要請を受けセルビア当局が捜査協力し、逮捕に至ったという。
セルビア当局は、この一団がモスクだけでなく、2025年4月にパリのホロコースト(ナチスによるユダヤ人大量虐殺)記念館などを標的としたペイント攻撃も行ったとみている。フランスとセルビアは、この事件の背後にロシアの関与を疑っている。
フランスと海外メディアによると、先日の未明、パリとその近郊の都市のモスク前で計9個の豚の頭が発見された。一部の場所では旅行用バッグに頭部を入れる手口が使われ、そのうちいくつかには青インクで「マクロン」(大統領)と書かれていたという。
イスラム教では豚は不浄で汚れた禁止動物(ハラム)とされ、ムスリムは豚肉を食べない。そのため、豚はイスラム嫌悪犯罪にしばしば利用される。
フランスは欧州でムスリム人が最も多く(600万人以上)居住している。
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