
米国務省が、中国による南シナ海でのフィリピン船舶への攻撃を非難した。
ニューシスによると、国務省は13日(現地時間)、トーマス・ピゴット上級副報道官名義の声明を発表し、「米国は10月12日、中国が南シナ海のティトゥ島付近でフィリピン水産資源局所属の船舶に放水攻撃を加え、衝突したことを強く非難する」と明らかにした。
国務省は、「中国が南シナ海で広範な領土および海上の主権を主張し、周辺国を犠牲にしてその支配を拡大しようとする強圧的な行為は、地域の安定を持続的に損なうものであり、紛争を平和的に解決するとの過去の約束にも反する」と指摘した。
また「米国は、地域の安定を脅かす中国の危険な行動に立ち向かうフィリピンの同盟国と共にある」と強調した。
さらに、「1951年に締結された米比相互防衛条約第4条は、南シナ海のいかなる場所においても、フィリピン軍や公船、航空機に対する武力攻撃に適用される」と改めて確認した。
フィリピン沿岸警備隊は12日午前9時15分ごろ、中国沿岸警備隊の艦艇が南シナ海ティトゥ島沿岸でフィリピン政府船2隻に放水攻撃を行い、その後、意図的に船尾へ衝突したと明らかにした。
事件が発生したティトゥ島は、南シナ海のスプラトリー諸島(中国名・南沙諸島、フィリピン名・カラヤン諸島)西側海域に位置する小島で、現在フィリピンが実効支配しているが、中国なども領有権を主張している。
フィリピン海上保安庁は「(フィリピン政府船が)ティトゥ島の領海内に停泊していた際、中国海上保安庁および民兵隊とみられる船舶が突然接近し、危険かつ挑発的な航行を行った」と説明し、「いかなる外国勢力にも、わが国の領土の1平方インチたりとも譲り渡すことはない」と強調した。
一方、中国海上保安庁の劉徳軍報道官は、「フィリピン船2隻が中国政府の許可なくサンディ・ケイ(中国が領有権を主張するティトゥ島付近の岩礁)海域に不法侵入し、1隻が中国海上保安庁の艦艇に危険な接近をして摩擦を引き起こした」と反論し、「侵害を直ちに中止するよう厳重に警告する」と述べた。
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