ハマス、人質28人の遺体のうち4人のみ引き渡す イスラエル「約束を履行せず」
4人の遺体、法医学研究所で身元確認へ
ハマス側「埋葬場所の特定が困難」と弁明

イスラエル軍は13日(現地時間)、パレスチナの武装組織ハマスから死亡した人質4人の遺体を引き渡されたと発表した。
AFP通信によると、イスラエル軍はこの日、国際赤十字委員会(ICRC)を通じてハマスから4体の遺体を受領したと明らかにした。4つの棺に収められた遺体はテルアビブの国立法医学研究所(アブ・カビール研究所)に搬送され、身元確認作業が進められる予定だという。
イスラエル軍は声明で「ハマスは合意を順守し、全ての死亡人質を返還するために必要な措置を講じなければならない」と強く求めた。
イスラエル側はこれに先立ち、ハマスが死亡した人質28人のうち4人のみを返還すると発表したことに強く反発していた。
イスラエルのヨアブ・ガラン国防相は、X(旧ツイッター)に「ハマスが約束を履行できなかった」と投稿し、「意図的な回避や遅延に対しては、相応の措置を取る」と警告した。
当初の第1段階の停戦合意では、ハマスが生存人質20人と死亡人質28人の遺体を72時間以内に全員返還することが明記されていた。
「タイムズ・オブ・イスラエル」によると、人質家族協議会も「衝撃と困惑を禁じ得ない」とする声明を出し、ハマスによる合意違反を非難し、仲介国に対して即時に介入し、合意の完全履行を確保するよう求めた。
一方、ハマス側は「一部の遺体の埋葬場所を特定するのが困難だ」と主張しているが、イスラエルの情報当局はこれを「意図的な遅延戦術」とみている。
一部の分析では、ユダヤ教が遺体の完全な収集と埋葬を重視している点を、ハマスが心理的圧力として利用しているとの見方も出ている。
イスラエル政府は同日、第1段階停戦合意に基づき、約束されていたパレスチナ人被拘束者1,968人を釈放したと発表した。
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